心理カウンセラー・公認心理師の栗林あや氏(いがぐりこ)が、YouTubeチャンネル「公認心理師いがぐりこの人間関係がラクになる心理学」にて「『みんな言ってるよ』って誰のこと?『みんな』を盾にして責めてくる人の心理と対処法【公認心理師が解説】」と題した動画を公開した。

職場で「みんなが言っている」と注意された際に感じる恐怖の正体と、その呪縛から逃れるための具体的な対処法について解説している。

「あなたの言い方がキツイってみんな言ってるよ」など、「みんな」という言葉を盾に注意され、戸惑った経験を持つ人は少なくない。
栗林氏は、相手がこの言葉を使う心理について、「自分の意見として責任を取りたくないという気持ちが無自覚に働いている」と指摘する。
自身の意見として伝えて反論されたり、嫌われたりするリスクを避けるため、「みんなの意見」という形をとっているのだという。

相手の意図がわかっても恐怖が消えない理由として、栗林氏は2つの点を挙げる。
1つ目は、誰が言っているのか確認できないため、曖昧さを嫌う人間の脳が「自分が悪かった」と結論づけてしまうからだ。
2つ目は、犯人探しをするうちに、自分を非難している「みんな」が職場全員であるかのように錯覚し、コミュニティから外れる恐怖に襲われるためである。

この恐怖を小さくするための対処法として、栗林氏は「言われたセリフを、主語を戻してもう一度復唱してみること」を提案する。

例えばAさんから言われた場合、頭の中で「Aさんがそう言った」と明確に言い直す。これを繰り返すことで「みんな」という言葉の威力が薄れ、不必要に周囲を疑うことを止められるという。

最後に栗林氏は、「『みんな』っていう幻想の怪獣みたいなものを相手に、あなたが自分を責めなくてもいい」と語り、相手が名前を伏せた責任まで背負って犯人探しをする必要はないと結論付けた。
曖昧な言葉に振り回されず、事実だけを冷静に受け止める思考法は、人間関係の悩みを軽減する有効な知識である。

チャンネル情報

公認心理師いがぐりこが、人間関係に疲れやすい30~50代女性へ、今日から使える心理学をお届けします。心理カウンセラー歴12年以上、1,165件超のカウンセリングと2,697名以上のセミナー実績。FAP療法などトラウマケアを専門に、自己肯定感の高め方や不安の手放し方をわかりやすく解説します。