理山貞二は、第三回創元SF短編賞を受賞した「〈すべての夢│果てる地で〉」で、2012年にデビュー。本書はこの受賞作を含む短篇集だ。六篇を収録している。書名は『すべての夢、果てる地で』だが、作品そのものは「〈すべての夢│果てる地で〉」だ。ずいぶんと変わったタイトルだが、これは物理学者ポール・ディラックが提案した量子方程式の記法である。中央の"│"で隔てられている、右側の量子状態が、左側の世界へと遷移す