都心へのアクセスが良く、充実した設備が魅力のタワーマンション。最近では都心から電車で1時間ほど離れた「郊外型タワマン」も人気を集めていますが、実は今、見過ごせない深刻な課題を抱えるマンションが急増しているのをご存知ですか?
今回は、さくら事務所代表取締役社長の山本直彌さんと、マンション管理コンサルタントの岡本さんが語った「郊外タワマンのリアルな実態と対策」をお届けします!

■なぜ郊外タワマンで「修繕積立金不足」が起きるのか?
「1回目の大規模修繕工事(約10年目)を目前にして、修繕積立金が全然足りない!」という事態が、多くの郊外型タワマンで起きています。山本さんと岡本さんによると、そこには明確な理由があるそうです。
●初期の積立金設定が安すぎる マンションの販売価格を抑えている分、購入しやすく見せるために管理費や修繕積立金といったランニングコストが非常に低く設定されている(1平米あたり100円未満など)ケースが多いのです。
●大幅な値上げは組合員の反対にあう いざお金が足りないとなっても、初期の安いランニングコストを前提に住宅ローンを組んでいる区分所有者(組合員)が多く、「いきなり積立金を2倍、3倍にします」と言っても合意形成(コンセンサス)を得るのが非常に難しいという現実があります。

■専門家不足とエレベーター更新の罠(何が問題なのか?)
さらに、郊外タワマンならではの「管理体制」や「設備」の問題が、資金不足に追い打ちをかけています。
●タワマン特有のノウハウを持つ人材が不足している 都心のタワマンであれば大手管理会社の専門部署が対応することが多いですが、郊外となると人員配置が難しく、タワマンの知見を持った担当者がいないケースが少なくありません。
●エレベーター更新が「超高額」&「長納期」に タワマンの大型エレベーターの更新費用は近年高騰しており、制御リニューアル(制御装置やモーター等の主要部品の改修)だけでも1基あたり数千万円規模になることも珍しくありません。
さらに、部品不足などで発注から1~2年待ちになることもあり、手遅れになる前に早急な計画見直しが必要です。

■修繕費用不足を乗り越える3ステップ(どう解決する?)
「お金が足りない!」とパニックになる前に、株式会社さくら事務所のコンサルタントが推奨する以下のステップで冷静に対処しましょう。
1.「支出」を徹底的に見直す(ここが一番重要!) いきなり積立金を値上げするのではなく、まずは管理会社が作った長期修繕計画の「無駄」を省きます。 例えば、「エントランスの豪華な石張りの床を12年周期で全交換する」など、過剰でハイスペックな計画が組まれていることがよくあります。これらを適切な周期や補修に変更するだけで、30年間で数億円単位のコストダウンに成功した事例もあります。
2.早い段階で「借入」を検討する 支出を見直してもどうしてもお金が足りず、値上げの合意も難しい場合は、1回目の大規模修繕から金融機関からの借入を計画に組み込むことも現実的な選択肢の一つです。
3.第三者の専門家を活用して「合意形成」を図る 組合員へ値上げや計画変更を納得してもらうには、分かりやすい客観的なデータが不可欠です。専門家のサポートを得ることで、組合員(区分所有者)への説明会もスムーズに進みます。

■よくある質問(FAQ)
Q. まだ築浅ですが、いつ頃から計画を見直すべきですか?
A. 大規模修繕の直前(10年目など)では間に合わないため、築5年目などの早い段階で長期修繕計画を見直し、資金が足りるかシミュレーションしておくことが重要です。

チャンネル情報

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