われわれが口にする食品の色はどのように決められているのだろうか。東京大学大学院の久野愛准教授は「消費者が『当たり前』と思う色に企業が着色している。アメリカではかつて赤色の着色料が物議を醸したことがある」という――。※本稿は、久野愛『視覚化する味覚』(岩波新書)の一部を再編集したものです。■着色料の使用拡大で健康被害が多発食品着色料と加工食品産業の拡大によって、20世紀転換期までにアメリカ家庭の食卓は