2500万に及ぶ北朝鮮国民はそのすべてが、職場、学校、人民班(町内会)、女盟(朝鮮社会主義連盟)などの組織に属し、そこを通じて配給、教育などの行政サービスを受け、同時に統制を受けるという体制に組み込まれて生きてきた。これを「組織生活」と呼ぶ。勝手気ままに、自分の意思で生きるのは許されないのが北朝鮮だ。そんな状況に変化が生じはじめたのが、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」の頃だ。属している組織から配給を