年齢を重ねてくると、「自分の人生、こんなはずじゃなかったのに」と思う場面がしばしば出てくる。社会の変化という荒波に飲み込まれ、思い描いた未来は遠い彼方へと去っていく。ただ、理想と現実のギャップに絶望しても仕方がない。今、目の前に横たわる現実の中で生きていくしかないのだから。ジェーン・スーさん1年半以上ぶりの単独エッセイ集『これでもいいのだ』(中央公論新社刊)。TBSラジオ『ジェーン・スー生活は踊る』