先週の新刊文庫・新書の目玉はこれ!『田中英光傑作選オリンポスの果実 さようなら 他』(角川文庫/Kindle)。五輪代表→純愛小説→太宰墓前で自殺田中英光は早大政経学部在学中の19歳のとき、ボートの日本代表として、第1次ロサンゼルスオリンピック(1932)に出場した。当時、日本から米国西海岸までは、船で何日もかけて渡る。そのとき、船中で同行した高跳び選手・相良八重(18歳)に淡い恋心を抱いたという。その甘酸っぱ