エンタープライズAIインフラ市場、2035年に1,300億米ドルへ――企業AI導入の本格化でCAGR 21.9%の高成長
16~256アクセラレーターの中規模クラスターが高い需要
クラスター規模別では、16~256基のアクセラレーターを搭載する中規模クラスターが2025年の主要カテゴリーとなった。中規模クラスターは、AIモデルのファインチューニングや企業固有のAIワークロードに必要な処理性能と投資規模のバランスを取りやすい点が特徴である。
大規模なハイパースケール環境ほど過剰な設備投資を必要とせず、特定の部門やユースケースに合わせてAIコンピュートを構築できるため、企業のAIインフラ投資における有力な選択肢となっている。
社内コパイロットとナレッジ活用が新たな需要を創出
ユースケース別では、「社内コパイロットとナレッジ」が市場をリードしている。企業は生成AIを活用して、社内文書の検索、ナレッジ管理、業務支援、従業員向けAIアシスタントなどの導入を進めている。
さらに、文書・データ処理、コンピュータービジョン、品質管理、規制・機密ワークロード、研究開発・シミュレーションなど、企業固有のデータとAIを組み合わせる用途も市場拡大を支える重要な領域となっている。
BFSIが企業AIインフラ需要を牽引
最終用途産業では、BFSI(銀行・金融サービス・保険)が主要な市場牽引役となっている。金融機関では、不正検知、リスク分析、顧客サービス、自動化、高頻度データ処理などAIの利用範囲が広がっており、高性能かつ安全なAIインフラへの需要が強い。
今後は、ヘルスケア・ライフサイエンス、製造、政府・防衛、通信、エネルギーなどでもAIの本番運用が拡大し、業界固有のデータやワークロードに最適化された企業向けAIインフラへの投資が進むと予想される。
北米が市場をリード、アジア太平洋は最速成長地域へ
地域別では、北米が2025年のエンタープライズAIインフラ市場をリードしている。AI関連技術の導入基盤、大規模な企業IT投資、先進的なデータセンター環境などが市場成長を支えている。
一方、アジア太平洋地域は最も速い成長が見込まれる地域である。中国、インド、日本、韓国、ASEANなどでは、生成AI、データセンター、企業向けAIアプリケーションの普及が進んでおり、AIコンピューティング能力の拡張に向けた投資機会が拡大している。
エンタープライズAIインフラ市場の主要企業
