・レポートコード:HNCGR-1408
・発行年月:2026年08月
・種類別セグメント:ポリエステル系TPU、ポリエーテル系TPU、その他
・用途別セグメント:インターベンショナルカテーテル、整形外科用インプラント、フォームドレッシング、家族計画製品、人工臓器、その他
・調査対象地域:北米、ヨーロッパ、アジア、日本(国内)、アメリカ、中国、インドなど

【医療用TPUについて】
医療用TPU(Medical Grade Thermoplastic Polyurethane:医療用熱可塑性ポリウレタン)は、医療機器や医療関連製品に使用することを目的として設計された熱可塑性ポリウレタン樹脂です。TPUはポリウレタンが持つ柔軟性や弾性と、熱可塑性樹脂が持つ成形加工のしやすさを兼ね備えた材料です。加熱すると軟化して成形でき、冷却すると再び固化するため、押出成形や射出成形などさまざまな加工方法に対応できます。医療用途では、生体適合性や安全性、耐薬品性など用途に応じた性能を備えたグレードが使用されます。
医療用TPUの大きな特徴は、柔軟性と機械的強度を両立できる点です。ゴムのような弾性を持ちながら、引張強度、引裂強度、耐摩耗性にも優れており、曲げや伸縮が繰り返される医療機器の部品に適しています。また、硬度を比較的広い範囲で調整できるため、柔らかいチューブから強度が求められる部品まで幅広く利用できます。透明性を備えたグレードもあり、内部を目視する必要があるチューブやカテーテルなどにも活用されます。
耐油性や耐薬品性、耐摩耗性を備えていることも特徴です。医療現場では薬液、体液、洗浄剤などに接触する可能性があるため、使用環境に適した耐久性が重要になります。さらに、用途やグレードに応じて放射線、エチレンオキサイドなどの滅菌方法に対応できる材料もあります。ただし、滅菌方法への適合性はTPUの組成や製品設計によって異なるため、実際の使用条件に合わせた材料選定が必要です。
医療用TPUには、化学構造などによって複数の種類があります。代表的なものとしてポリエーテル系TPUとポリエステル系TPUがあります。ポリエーテル系は耐加水分解性や低温での柔軟性に優れる傾向があり、水分に接触する用途などで利用されます。ポリエステル系は機械的強度、耐摩耗性、耐油性などに優れる傾向があります。このほか、用途に応じて脂肪族系TPUなどが採用される場合もあります。硬度、透明性、耐候性、生体適合性、加工性などの要求条件によって適切なグレードが選択されます。