第四に、損切り位置をエントリー前に決め、含み損が発生してから都合よく変更しないことです。

第五に、相場が下落した際に追加投資できる現金を残しておくことです。

資金をすべて高値圏で投入すると、本当に魅力的な価格まで下落したときに何もできなくなります。

暴落対策とは、暴落前にすべて売却することではありません。

暴落が起きても、売らされず、次の投資機会に行動できる余力を残しておくことです。

■暴落を警戒しながら上昇相場へ参加する

シラーPERが高いからといって、すべての買い取引を停止する必要はありません。

高いバリュエーションが長期間続き、株価がさらに上昇する可能性もあります。

現実的なのは、上昇相場への参加を続けながら、損失を限定する方法です。

新規投資は一度に行わず、複数回に分けます。

含み益が大きくなったポジションは、一部利益確定によって元本や利益の一部を回収します。

上昇に合わせて損切り位置を引き上げ、急反転した場合にも一定の利益を残せるようにします。

資産全体で株式比率が高くなりすぎた場合には、現金や他の資産へ一部を移してリバランスします。

これにより、上昇が続いた場合には利益へ参加しながら、急落した場合にも再投資できる資金を確保できます。

相場を完全に予測しようとするのではなく、どちらへ動いても行動できる状態をつくることが重要です。

■暴落後に一括投資しないためにも現在地を知る

シラーPERは、暴落前だけではなく、暴落後の判断にも活用できます。

大幅下落によってシラーPERが低下すれば、長期的な期待リターンが改善している可能性があります。

しかし、シラーPERが平均付近へ低下したからといって、直ちに底値になるとは限りません。

金融危機や景気後退では、企業利益が悪化し、市場心理が回復するまで株価が下落を続ける場合があります。

下落初期に全資金を投入すると、その後の下落で追加投資できなくなり、含み損への恐怖から底値付近で売却する危険があります。

暴落後も、一度に投資するのではなく、時間と価格を分散して段階的に投資することが重要です。

シラーPERによって長期的な割安化を確認し、価格トレンドや金融環境の改善を確認しながら投資額を増やすことで、底値を一点で当てる必要がなくなります。

■シラーPERだけでなく複数の変化を確認する