韓国メディアのヘラルド経済は17日、日韓両国の輸入自動車に対する消費文化に違いがあると紹介。(イメージ写真提供:123RF)

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 韓国メディアのヘラルド経済は17日、日韓両国の輸入自動車に対する消費文化に違いがあると紹介。「日本は経済的な中小型乗用車が中心で『消費=経済性消費』」なのに対し、「韓国は高価な中大型乗用車を中心に『消費=誇示性消費』」であり、また、日本の輸入自動車市場が鈍化している反面、韓国は爆発的な成長を遂げているという記事を掲載した。

 記事によると、韓国の輸入自動車協会は、2014年の韓国での輸入車自動車の売上順位を発表。「1位はBMW、2位はベンツ」と伝え、日本の場合は日本自動車輸入組合(JAIA)によると、小型車の「フォルクスワーゲンが1位、ベンツが2位」と報じた。

 また、記事は、モデル別でも両国間に違いがあると指摘。まず、韓国の輸入自動車販売売上のベスト10の自動車モデルを見てみると、2000CCの排気量クラスの「フォルクスワーゲン・ティグアン」「フォルクスワーゲン・パサート」「BMW5シリーズ」などの中型車種が占めており、10位には「アウディA63.0」が入っていたと報じた。

 一方、日本の輸入自動車販売売上のベスト10の自動車モデルを見てみると、「1位フォルクスワーゲン・ゴルフ」「2位BMWミニ」「3位メルセデス・ベンツCクラス」「4位BMW3シリーズ」「5位フォルクスワーゲン・ポロ」で小型車種が上位を占めていたと報じた。

 この差について記事は、日本では国内の自動車メーカー間の競争が、「消費者の多種多様な趣向をある程度満足させ、国産車の牙城が堅固に構築されている」とし、「韓国とは異なる点だ」と論じた。

 しかし、韓国でも最近、輸入自動車に対する消費者の趣向に変化がでてきたと紹介。今までは中大型乗用車が人気を集めていたが、最近では韓国でも中小型乗用車の販売が着実に増えているという。その理由として、輸入車企業が「韓国国内でも中小型の車種をそろえ始めたことによるものだ」と分析されると報じた。

 また、記事は、両国間の輸入自動車市場の成長率にも言及したうえで「対照的だ」と指摘。両国間で自動車市場規模の違いはあるものの(日本が韓国の4倍大きい)、2014年の1年間で、日本市場で販売された輸入自動車は2013年より約3.5%減少の31万9677台だった反面、同時期比で韓国市場は25.5%増加の19万6359台であったと報じた。

 業界関係者は「両国とも国産車を買う割合が高く、狭い市場ではあるが、最近の韓国でも輸入自動車において、中小乗用車の販売は増えているものの、やはり今もなお韓国では、輸入自動車に対する消費は“誇示性”が主流である一方、日本では、適正価格と維持費を計算する“経済性”が主流であり、両国間の輸入自動車に対する認識の差はかなりある」と述べたと報じた。(編集担当:李樹香)(イメージ写真提供:123RF)