サッカー日本代表が挑むオーストラリア戦 本田、遠藤らの主力と若手がどうマッチするかが見どころ
サッカー日本代表（サムライブルー）が18日に行うオーストラリアとの親善試合（キリンチャレンジカップ）は、来年1月に開催されるアジアカップ前最後の公式戦。連覇を目指すアジアカップへの試金石となる大事なゲームだ。対戦相手のオーストラリアは、優勝を争う最大のライバル。日本代表は前回大会（2011年）の決勝から、4試合負けなしとはいえ、準決勝以降で当たる可能性も大いにあり、前哨戦で叩いておきたい相手である。
8月の就任以降、「選手を育てながら勝つ」をモットーに、所属クラブや実績にこだわらず選手を選考してきたアギーレ監督。9〜10月の親善試合では、武藤や塩谷、小林悠など、代表初招集の選手を積極的に試してきた。しかし14日に行われたホンジュラス戦ではガラリと変わって、先発メンバーのうち10人がブラジルワールドカップのメンバー。新戦力は武藤だけという変わりようだった。
ベテラン勢に若手がどうマッチするかが見どころ試合はご存知の通り、6-0の快勝。相手の状態がよくなかったこともあるが、遠藤、長谷部といったベテランが入ったことによってチームに安定感が生まれ、選手個々のよさを活かせた試合となった。また、チーム内ではレベルの違いを見せつけられたことで、若手はおおいに刺激を受けただろうし、代表に呼ばれるのが当たり前だったベテランは、一度招集を見送られたことで代表への渇望を新たにした。
アギーレ監督が、ザック時代の遺産で戦うようなことは、もちろんない。若手や新戦力がチームを活性化させる。それを熟知している名将は、ホンジュラス戦のメンバーを軸にしつつも、武藤や太田、塩谷、柴崎などの新戦力を組み込んでくるだろう。フレッシュな選手たちが自分のよさをアピールしつつ、どうチームにフィットしてくるかに注目だ。
また、FWで注目なのは身長185cmの豊田。ブラジルワールドカップでは直前で選考から漏れた大型FWだが、高さのあるオーストラリアの守備を攻略するキーマンだ。ドイツリーグ得点ランキングのトップタイに立つ、絶好調の岡崎との崩しも楽しみのひとつ。
また、日本に遠藤のようなベテランがいるかと思えば、オーストラリアにも経験豊富なエースがいる。ブラジルワールドカップのオランダ戦で、大会ベストゴールの1つに選ばれるスーパーボレーを決めたケーヒル（34）だ。プレミアリーグで56得点している点取り屋は、過去7戦で4発の日本キラー。ホンジュラス戦では無得点に抑えられた日本の守備陣が、世界的なストライカーをどう封じ込めるかも見ものである。
（取材・文／尾崎稚）
