キリンホールディングス傘下のキリンとキリンビールは12日、従来型より約2割軽量化したビール中瓶(リターナブル式)を開発し、11月下旬から九州で試験的に導入すると発表した。2015年秋からは全国で本格的に導入し、10年間で従来型の全瓶を置き換えるという。

 今回導入される新型の瓶は日本山村硝子と共同で開発したもの。傷をつきにくくすることで瓶の強度を保ちながら、瓶を軽量化できるセラミックスコーティング技術を採用したことで、従来型の470gから90g軽量化し、国内最軽量の380gを実現した。1ケース(20本)では、1.8kg軽くなったことで、流通、酒販店、飲食店などでの作業時の負荷の軽減にも繋がるとしている。また、軽量化により、同社では、製造工程と物流工程での二酸化炭素排出量を年間約930t削減できると見込んでいる。

 このほか、軽量化に合わせ、強度を向上させるため、瓶の裾部の半径を小さくし、成形時に瓶の肉厚を確保しやすい形状とした。さらに、同時に胴径を1.5mm小さくしたことで、持ちやすくしたという。