ベスト4から浮かび上がる、日本とスペインが敗れた理由
ブラジルは難敵コロンビアを相手にセットプレーから2点を奪い勝利を手にしました。ドイツは1点を奪った後、フランスに攻められたものの、したたかさを見せて勝ち残りました。
アルゼンチンはベルギーが慎重に試合を進めている間に1点を奪い、そのまま押し切りました。オランダは実力差のあるコスタリカに対し攻めに攻めました。最後こそPK戦でしたが、内容では圧倒したと言えるでしょう。
その「自分たちの戦い方」を封じられたとき、どんな「オプション」を持っているか。パスサッカーを封じられても、勝ち上がることができるだけのオプションを持っていたのです。
オランダに関して言えば、ここまでがずっとオプションとも言うべき戦い方で、このコスタリカ戦で初めて本来の姿を見せてくれました。つまり勝つための方法を複数持っていて、相手や状況によって巧みに使い分けることができるのです。
日本やスペインは、その「オプション」がありませんでした。「自分たちの戦い方」だけで押し切るには、「何でも切れる鋭いナイフ」でなければ勝てません。残念ながらスペインは今回、鋭さを欠いたと言えるでしょう。日本では急造パワープレーが「オプション」でした。
次期日本代表では、この「オプション」の構築が必須です。ただ、これまでの「自分たちの戦い方」を捨てる必要はありません。バリエーションを増やしてこそ、強くなっていくのです。
ところで、僕はフランスにもっと頑張ってほしかったと思います。まとまりもあったし、安定感もあった。ベルギーもコートジボワール戦の日本のようで、ギアを上げるのが遅すぎた。こんないいチームが負けるのですから、やはりワールドカップのレベルは本当に高いと実感しています。

1973年生まれ。横浜フリューゲルス、ヴェルディの他、ブラジルなどでプレー。アトランタ五輪では、主将として28年ぶりに五輪出場を決めた。2005年引退後は解説の他、少年サッカー普及に従事。2009年、ビーチサッカー日本代表としてW杯に出場。ベスト8に貢献した。
