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アマゾンの「他とは違う」独創的なスマートフォンが登場した

昨夜アマゾンはシアトル本社の近くに設けられた会場で、長い間噂されていたスマートフォン「Fire Phone」を発表した。同社のFireタブレットと同様、このデバイスにはアマゾンのサービスと密接に連携するAndroidの改良版が搭載されている。しかしFire PhoneのFireタブレットとの類似点はそれぐらいだ。

発表されたFire Phoneは、搭載されているそのスマートな機能にも関わらず、あえて「スマートフォン」とは呼ばれていない。Fire Phoneは本日より予約販売が開始され、AT&Tが独占的に取り扱う。画面サイズは4.7インチで、平均以上となる32GBのメモリーが搭載され、価格は2年契約で199ドルだ。

アマゾンのCEOジェフ・ベゾスがステージ上で今回の発表をすべて行ったが、これまでのようにハードウェアに関する多くの説明はなされなかった。彼はFire Phoneのデザインと品質の完成度を「異常なほど」と表現し、カメラの性能や無制限に使える写真のためのクラウド・ストレージの魅力を強調した。そしてその後、Fire Phoneの最大の特徴である2つの機能、「Firefly」と「ダイナミック・パースペクティブ」を続けて紹介した。

「Firefly」はFire phone側面の専用のボタンから起動する。この機能は事実上、携帯用の「Buy Now(今すぐ購入)」機能だ。Fireflyは、音声と画像認識、そしてソフトウェアによる学習機能を用いてユーザーの好きな洗濯用洗剤のブランドから、今はまっているテレビドラマまで全てを認識し、それをアマゾンで簡単に購入させてくれる。アマゾンによるショッピングとディジタル・メディアのエコシステムへとユーザーを繋げる、見事な戦略といえるかもしれない。

Fire phoneのもう一つの特徴的な機能は、ベゾスが「ダイナミック・パースペクティブ」と呼ぶものだ。これはこのデバイスに関して囁かれていた3D機能の噂にも通じるものではあるが、その実現方法はかなり新しいものだ。赤外線と複数の正面カメラの組み合わせよって、Fire phoneはリアルタイムでユーザーの頭の位置を追跡しそれに従って反応する。

Fire phoneの革新的なマルチカメラ・システム

実際のデモンストレーションを見る限り、この効果はいわゆる3Dというよりはバーチャル・リアリティーに近いかもしれない。追加された複数のセンサーは、端末を傾けることで実行されるいくつかの便利な機能にも利用されている。例えば、地図アプリでは端末を傾けると地図に関するメニューが表示され、Kindleアプリでは画面に触れることなく本のページをスクロールすることができる。

アマゾンはFire Phoneに関する多くの開発を水面下で進めてきた。ある種の「3D」ディスプレイは確かに当初から噂されていたが、Fireflyによる学習機能やダイナミック・パースペクティブなどは新しくて革新的だ。さらにFire Phoneには、即日配達サービスや映画やテレビ番組、音楽コンテンツへのアクセスが可能なAmazon Primeへのアクセスが12か月間無料でついてくる。

画像提供:Taylor Hatmaker

Taylor Hatmaker
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