2014年注目のネットリサーチ手法「セルフアンケート」とは?
北米を中心に世界200カ国以上で1500万人以上が活用しているという、人気のネットリサーチ・サービスが日本にも続々登場している。
顧客満足度調査や出欠の確認など、アンケートを実施して多くの人々の意見を知りたいと思う機会は少なくない。ReadWrite Japanでも今年の4月に読者アンケートを実施した。そんな時、非常に便利なのが、「セルフアンケート」サービスだ。
従来のネットリサーチでは、まず専任の担当者が企画設計を行い、リサーチ会社が保有するモニターにアンケートを配信・回収し、結果を集計するという形が主流だ。細かな条件に基づいたモニターのセグメントや追加調査などが可能な一方、人の手を介するため高額になりがちで、結果が出るまである程度の日数もかかり、なかなか手軽にできるものではなかった。
一方セルフアンケートでは、ユーザーが自ら質問事項を作成し、自社が持つ顧客リストなどを使って自分で結果を集める。思い立ったときにいつでも、しかも安価に利用することが可能だ。この便利さが受けて、セルフアンケートは北米を中心に、世界200カ国以上で1500万人以上に利用されているという。特に米国では、ビジネスマンが仕事に活用することが一般化してきているようだ。企画やマーケティング、事業計画書、PRに必要な意見やデータを迅速に集めて、すぐに活用できる点が評価されているのだという。
日本でもセルフアンケート導入のきざし
世界で盛り上がるセルフアンケートの流れを受けて、日本でも2011年3月に米国に本社のあるSurveyMonkey社が日本版のサービスを開始している。また、2013年10月にはネットリサーチ事業国内大手のマクロミルが「Questant」と呼ばれるサービスを開始した。さらに11月にはWEB制作会社のフォーデジットが「CREATIVE SURVEY」を開始するなどサービス提供が相次いでおり、今後も日本でのセルフアンケート市場は大きく拡大することが予想される。
セルフアンケートの利用シーンはさまざまだ。マーケティングリサーチや社内アンケートといった企業利用からイベントの出欠確認などのプライベートにおける活用まで、幅広い用途が考えられる。具体的な使用例をいくつか見てみよう。
市場調査やユーザー調査:
・商品やサービスに対する満足度調査
・広告や商品パッケージのABテスト
インナーコミュニケーション:
・社内アンケート調査
・社内イベント、セミナーの出欠確認
プライベート:
・多数決
・飲み会の出欠確認
注目のセルフアンケートツール「Questant」
国内ネットリサーチ大手のマクロミルが運営する「Questant(クエスタント)」も、こうしたセルフアンケートツールの1つだ。昨年10月にまず無料プランが先行スタートし、続いて11月に有料プランの提供が開始された。今年の2月に英語版と、スマートフォンからアンケート作成ができる機能を追加したことで普及スピードが加速し、現在のユーザー数は10万人を突破しているという。
無料版では「10問100サンプル」までのアンケートが何度でも利用でき、有料版に契約すると数の制限が解除される。
Questantの最大の特徴は、これまでアンケートを作成したことがない人でも、画面を見ながら直感的にアンケートを作成できる点だろう。70種類以上のテンプレートが用意されていて、簡単な質問に答えるだけで1分もあればアンケートが作れてしまう。完成したアンケートはそのままWebサイト上に設置したり、メールやSNSで広く告知することが可能だ。また、回答画面はタブレットやスマートフォンのスクリーンにも最適化されるため、回答者は場所を選ばず気軽にアンケートに答えることができる。
他に特筆すべきポイントは、独自の集計ツールだ。アンケート結果をWeb画面上で自分の好きな色やグラフにカスタマイズすることができ、集計画面をそのままプレゼンテーションに利用することもできる。
セルフアンケートツールは導入が簡単で、簡単な内容であればコストもかからない。アンケートを実施したいが費用やリソース面で悩んでいるという方は、一度試してみてはいかがだろうか。
ReadWrite Japan編集部
[原文]