4月7日から行われる日本代表国内組合宿のメンバーが発表された。初選出の7選手を含むフレッシュな顔ぶれで、遠藤保仁や今野泰幸、森重真人といったいわゆる常連組は入らなかった。

 直前の調整試合を除き、テストマッチは5月27日のキプロス戦だけということも考えると、ザッケローニ監督の中ではW杯メンバーの95パーセントが固まっているだろう。つまりいつも呼ばれていて今回選出されなかった国内の常連組は、当確と言っても過言ではない。
 
 では、今この時期にこれだけ若い選手、それも初めて呼ぶ選手も多く集めたのはなぜなんだろうね。W杯に向けた強化合宿という意味合いとは違うだろう。ザッケローニ監督が作り上げたチームはやり方もメンバーも固まっていて、足りないピースを探すとすれば、一部を入れ替えていく形でしか成立しない。1トップの座が前田遼一から柿谷曜一朗に入れ替わったように、監督のやり方を知ったメンバーの中でどう動けるか、というのが大事になってくるよね。
 
 けれど今回は、ザッケローニと初めましての選手もたくさん入っている。これだけ寄せ集めた中で、どういう評価ができるのかな。原技術委員長、つまり協会の意向を汲んで、W杯どうこうというよりも、その先を見据えて、例えばリオ五輪代表チームに刺激を与えたいのか、そういう意図のようにも見える。
 
 もちろん、このメンバーの中からサプライズで本大会メンバーに入ってくる可能性も否定はできない。けれど、やっぱりどういう狙いが不明瞭だね。消費税が上がる前に合宿所の予約をしちゃっていたんじゃないの? なんて冗談も言いたくなるね。