勇ましくていて、愛らしい!

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仮面ライダーは「バッタ」をモチーフにしたヒーロー。スパイダーマンは「蜘蛛」の能力を持つヒーロー。そうです、動物をバックボーンに持つヒーローは数多いのです。

そして、こちらは「カエル」がバックボーン。岐阜県下呂警察署のキャラクター、その名も「ゲロッピィ」が話題になっているんです。彼は同署の特命係に所属するヒーローですよ!

2009年8月に誕生した、このゲロッピィ。活動開始の経緯について、下呂署に直接伺ってみました。
「市民の方が作った振り込め詐欺を撲滅するための曲があり、それを署員によるバンドで演奏するという活動を地域のイベントで行っていました。その際、『振り込め詐欺撲滅』と『連れ去り防止』を喚起するパフォーマンスも実演しており、その寸劇に登場したのがゲロッピィの始まりです」(担当者)
その愛らしさは話題を呼び、活動は本格化。保育園や小学校に訪問しては、“連れ去り”に遭わないよう注意を促す寸劇を披露したり、地域に愛されるキャラクターへと成長していく。
「地元では、けっこう人気があります!」(担当者)

そして、ネーミングの由来について。
「カエルは『ゲロ、ゲロ』と鳴きますし、下呂には『かえる神社』という神社があります。町に馴染みのあるカエルにちなんだ形で、『下呂温泉の足湯から生まれたカエル男』という設定になりました。『家に無事帰る(カエル)』という意味も含まれています」(担当者)
ちなみに「ゲロッピィ」の「ピィ」は、POLICEの「P(ピー)」とかかっている。

ところで、ゲロッピィには仲間がいる。下呂の近くに位置する「中呂」のヒーロー「チュロッピィ」、「上呂」のヒーロー「ジョロッピィ」とユニットを組んでおり、この3人組を総称して「ゲロッピィ」と呼んでほしい。
彼らは、色鮮やかだ。戦隊ものよろしく、ゲロッピィは緑、チュロッピィは黄、ジョロッピィは赤と、ボディカラーが分かれている。信号機を連想させる3色である。
「彼らは3兄弟で、ゲロッピィは三男です。生き別れとなっていましたが再会し、それからは共に活動しています」(担当者)

そんなゲロッピィ、実は元気のない時期があったらしい。
「今年の春までに3人を応援していた署員の異動があり、ゲロッピィが落ち込んでしまったんです。そこからは彼らの活動も休止していたのですが、市民の方々からの要望を受け、6月から活動が再開しました!」(担当者)
ここ最近は、ユニットとしての動きも活発化。秋の交通安全運動や地域安全運動でのイベントにて、元気な姿を見せている。
「復活時には『頑張っている姿を見て感動しました。これからも頑張ってください』と、市民の方からお便りをいただいております」(担当者)
なんとゲロッピィ復活の報は海外にも届いており、アメリカに住む日本人の方から下呂署へ激励メールも寄せられたそう。

苦難を乗り越え、一回り大きくなった「ゲロッピィ」。地域を超えた人気を呼んでいる。
(寺西ジャジューカ)