「iPhone用レコーダー型スピーカーiRecorder」(Hamee販売)。
カセットテープが入る場所にiPhone(5s/5c/5等)が入る仕様となっており、あとはイヤホン端子につなげばオッケー

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昔というか、筆者としてはつい最近までの感覚なのだが、カセットテープレコーダーをインタビュー取材でよく使っていた。するとある取材先で「まだそんなの使ってるの。ICレコーダーにしたら?」と言われたことをきっかけに、カセットレコーダー使いから引退したのだが、今でも実はカセットテープがクルクル回転しているときのほうが、「ちゃんと働いて(録音して)くれているな」という安心感があってよかったぁと思っている。そんなレトロ的アイテムになったカセットレコーダーを巷ですっかり定着している最新デジタル機器iPhoneに組み合わせようという製品が現れた。いったいどうやって使うの?

そんな不思議なアイテムとは、「iPhone用レコーダー型スピーカーiRecorder」(Hamee販売)で、カセットテープが入る場所にiPhone(5s/5c/5等)が入る仕様となっており、あとはイヤホン端子につなげばオッケー。ちゃんと再生、曲戻し・送り、ボリューム強弱操作が本体のボタンを押すことで可能になっている。再生ボタンや巻き戻しボタンなどをカチャカチャ押して音楽を聞いていた80年代のカセットテープのデザインを再現したというが、いまのデジタル機器と比べるとどこかおもちゃ的で温かみのある仕様である。

同製品を英thumbsUp!社から輸入販売するHameeに、その第一印象を聞いてみた。
「懐かしいというよりは“カッコいい”といった印象です。ハイテクなデザインの商品が多いカテゴリーでこのレトロさは新しいと感じました」
なるほど、古いものがかえって新しいという感覚、よくレトロなファッションが流行するように、若い人達には新鮮でおもしろいんだろうなぁ。

他方、音質的な特徴はどうか。
「音響メーカーが作った音質追及タイプの商品ではないので最高級の音質とは言えませんが、実用には十分に耐えうる音の良さは確保されています。きれいに聞こえすぎない点が独特の外観と相まって妙ないとおしさを感じさせます」
そうなんだな、カセットテープの音声ってノイズが多かったりして、それがいい味わいになることもあるのだ。

「自宅ではレトロなインテリアとして、これからの季節はパーティー会場などに持っていけばビジュアルと実用性で周囲の話題を集めること間違いなしです!」
「他の人のiPhoneを繋げばそれぞれのオススメの曲をみんなで楽しむことが可能です。そして、暖かくなったら春のお花見やアウトドアシーンでも活躍してくれます」
うーん、独りで味わうもよし、みんなで楽しむもよしというわけか。

以前にもiPhone用スピーカーとして角笛の形をした製品を紹介したことがあるが、やはり昔ながらの形って不思議な魅力があるのだ。スピーカーが必要だと思っているiPhoneユーザーにとってまたひとついいアイテムが増えたわけだ。
(羽石竜示)