布団が暑くて寝苦しい…結局「一年中使える掛け布団」ってあるの?
処暑を過ぎましたが、連日寝苦しい日が続きますね。冷房をつけっぱなしだと冷えるし、タイマーが切れると暑い。この微妙な温度差をうまく調節できる布団があれば寝不足が解消できるのに…。年間通じて使える理想的な掛け布団というのはあるのでしょうか?IDC大塚家具のアドバイザー、新庄彩子さんに快適な掛け布団選びについて伺いました。
■「布団」が暑く感じる理由
――(筆者)私は冷房対策で夏でも羽毛布団を使っていますが、通気・吸湿・保温性があるという割には、羽毛布団って蒸れやすくて暑苦しいです。
新庄さん(以下:新):「日本では羽毛布団から”遊び毛”が出るのを嫌がる方が多いんです。そのため、遊び毛がでないようにコーティングしてしまうんですね。なので、調湿性(湿度のコントロール性)が失われやすいんです。加工してある羽毛布団は振るとカサカサっと音がしますよ。」
――そうだったんですね…。でも、コーティングしていないとなると、ダニなどのアレルギーの心配はありませんか?
新:「ダニは高温・高湿度を好みます。ダニの好む環境になりやすい布団は当然ムレやすく、暑く感じますから、見分けが必要です。」
■よい掛け布団の選び方
――そこで、羽毛布団の見分け方についてポイントを挙げていただきました。
新:「掛け布団選びのポイントとしては
1.暖かく湿度が調節できる
2.軽くて体にフィットする
3.安全性が高く、長く使える
の3つがポイントになります」
新:「最近の低価格の羽毛布団には、中国産ダックダウンが使用されていますが、かさが低く、保温性がいまいちです。オススメは、ポーランドやハンガリー、ドイツなど寒い地方のグース(ガチョウ)ダウン。寒い冬を越すため、保温性・調湿性(湿度のコントロール)に優れたダウンとなります。子供を育てる”マザーグース”のダウンが特に高品質です。
飼育方法も重要で、食用として育てられたアヒルやガチョウの羽毛はニオイが気になることがあります。一方、ダウンを採る目的で飼育されている場合は、飼料や飼育方法も規定されているため、ニオイの心配がほとんどないです。
ダウン(胸毛)とフェザー(羽毛)だと、ダウンの割合が品質の決め手になります。できればダウン90%以上の羽毛布団をおすすめします。」
――寒い地域に住むガチョウの、お母さんの胸のフワフワの毛が一番暖かいんですね。続いて軽さとフィット性について教えて下さい。
新:「例えば、綿毛布って重いですよね。布団が重いと体の血行を阻害することもあるので、かえって冷えやコリの原因になることもあるんですよ」
――なるほど。私も寝てる間にかえって体が凝ることがあったのですが、あれって綿毛布のせいだったのかも。
新:「重いとそれだけでずり落ちたり、引っぱってかけるのも大変なので、軽くて暖かい布団であれば寝ている間も調節しやすいですよ。」
■安すぎる羽毛布団は「リサイクル品」かも…
――3の安全性についてですが、購入したあとでは羽毛布団の中身を見ることができないので、なかなかわかりづらいです。
新:「日本では羽毛の”リサイクル”がされていることも多いので、あまりに低価格の羽毛布団には要注意です。中古の品質の悪い羽毛布団を打ちなおして販売している悪質なケースもあります。」
――「羽毛のリサイクル」って気持ち悪いですね!
新:「日本では50%以上羽毛が使用されていれば全て「羽毛布団」なんです。また、ウォッシャブル加工などの機能性が重視される傾向があるため、羽毛そのものの品質にはあまり注目されない傾向があります。
