「パンチは見えましたね。テイクダウンと混ぜてくる時はそうではないですが、打撃オンリーの展開だと距離を取れば、貰いはしないなと思いました」

――片足を取られて、そのまま連打をしてくるシーンなどは想定していましたか。

「来るとは思っていました。特に最初の方は力づくで、多少汚らしく見える攻撃でも仕掛けてくるだろうなって。4R以降は、そういうものはなくなっていきましたけどね。そこからはしっかりと押さえてきて、ゆっくりと攻めてくる感じでした」

――大健闘だったと思います。その一方で、岡嵜選手が攻勢を握ることはできなかった試合でした。

「完敗です。ラウンド別でいえば、全部取られている試合です。バックを取られても、上を取り直す動きをもっと早くして攻撃に結び付けるべきだと、試合が終わってからなんですけど思っています」

――その胸を合せることができるのが、本当に凄くて。何度となく、仕留められそうになっても難局を乗り切ったところは、本当に凄いディフェンスだと思いました。ビビアーノと5R戦い抜け、リアネイキドチョークを逃れ、下からの極め狙いを防ぐことができたという点は、どのように捉えていますか。

「自分自身、海外で金網、超一流の選手と戦う。全て初めてづくしだったんですけど、経験として良い経験が出来たと思います。もちろん、試合なんで勝たないといけないんですけど」

――この1年、国内で試合をしておらず、復帰戦でビビアーノとOFCで戦う。これはある意味、国内とは決別宣言と取られても良い決断だったと思うのですが。

「まぁ、噛ませ犬でしたし、上田選手が勝ち残っているのに、ポーンと入ってきてチャンスというのは、やっぱり違うやろうと思う人もいたはずです。僕が逆の立場だったら、そう思っただろうし。だから、勝つしかなかった。そうでないと説得力が持てない試合だった。だからこそ、勝たないといけなかったですが……」

――理想論をいえば、日本のプロモーションで王座を失ってから、試合を1年間していないファイターに暫定世界王座決定戦に出る資格があるのか。あるいは王座に挑戦して、ドローだったファイターに世界挑戦の資格があるのかといえば、それはノーだと思います。

「ハイ。そう思われるのも分かります」

――ただし、プロモーターがそこを真摯に考えるべきで、オファーを受けたファイターがチャンスを放棄する必要はないとも思っています。

「ハイ。修斗のチャンピオンだった頃から、外で外国人選手と戦いたいという気持ちを持っていました。そして、この話をいただいたので、周りからは『何でやねん!』っていう声を挙がるとも思っていましたが、僕としてはチャンスだったので。年齢も若いわけでもないし、行けるときに、行っておかないという気持ちで試合を受けさせてもらうことにしました」