こちらは同じ構造のまま、スリムになったコンセプトモックアップ。





実際のデモの様子はこちら。 (英語で解説しているのは来日中のEngadget 本家編集長ティム)。




今回のデモでは、あからさまにCG然とした首や肩まわり、構造的にキャプチャしようがない髪型や鼻の穴などはともかく、表情を大きく伝えるはずの口もとあたりまでほとんどCGで、眼の周囲の狭い範囲だけが実写合成になっています。妙に濃いアイメイクに見えるのは、実写画像のライティングとCGアバターがあまり合っていないため。

解説によると、今回のデモで眼の周囲だけを使うことにした理由は、カメラの解像度が720pと低く、歪みを補正すると周辺の解像度が低くなりすぎるため。画角としてはすでに顔のほとんどの部分を実写映像でカバーできており、あとは解像度の高いカメラを使うことでよりリアルに、実写の正面顔に近いものを合成することが可能とのこと。

現状のCG顔では「内向きカメラなんて使わずに声と頭の角度からアバターを口パクさせればいいんじゃないの」「カメラ入力をCGパーツの位置・形状に変換すれば?」とも思えますが、実写を使うことによって、記号的なアバターでは不可能な微妙な表情のニュアンスや、あるいは化粧すら伝えられる点がポイントです。(もちろん、(今は/この相手には) 顔を見せたくないからアバターで、も選択できます)。




こちらは特別に見せていただいた、内側カメラで実際にキャプチャできている範囲をアバターに重ねた画像。CG部分をグレーで示しています。確かにおでこのあたりはハイライトが入ったうえに歪み補正で引き伸ばされて、金属光沢のある鉄仮面状態。

福本氏によれば、デモとしてどの程度まで実写を合成するかは議論があったものの、パッと見た印象で破綻が少なく「整った」顔に見えることを優先したとのこと。現状でできるだけ実写部分を多くしたバージョンも怖いもの見たい気がしますが、来場者にモニタで大写しする顔芸としてはインパクトが大きすぎそうです。





今回のデモはアプリケーションのひとつとして「ハンズフリービデオフォン」機能を紹介しているものの、プロトタイプは「全部入り」のメガネ型端末コンセプトとして設計されています。いわく、「ARはできてあたり前」(福本氏)。

自分撮りのほかにも、同じ広角カメラを使った画像認識入力や各種センサーによるバイタルモニタリング、さらにはCEATEC 2009で幕張メッセを震撼させた顔芸デモ「目で操作できるイヤホン」のような入力形式に至るまで、「ケータイをメガネ型にした」だけではないヒューマンインターフェースデバイスの研究が背景にあります。

ウェアラブル端末といえば Google の 夢見がちな ヴィジョンあふれる創業者みずから陣頭指揮を執る Project Glass ばかりが話題となっていますが、メガネ型ケータイが量販店で売られる時代になっても、日本製の魅力的な製品や技術に期待して良さそうです。CEATEC JAPAN 2012 は6日(土)まで幕張で開催中。実物はドコモブースで見られます。