「メディア・タブレット」と電子リーダーの市場調査結果

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Chris Foresman


画像は別の日本語版記事より

調査会社の米IDC社は18日(米国時間)、米Apple社の『iPad』が牽引する新しい「メディア・タブレット」市場等についての調査報告を発表した。

IDC社は最近「メディア・タブレット」を、電子書籍リーダーや、フルバージョンのデスクトップOSを搭載したこれまでのタブレットとは独立した、別の製品カテゴリーとして、統計を取り始めた。IDC社はメディア・タブレットを、「5インチより大きく14インチ未満のカラー・ディスプレイ、軽量OS(Apple社の『iOS』や米Google社の『Android』など)を搭載し、『x86』または『ARM』プロセッサーを組み込み可能な、タブレット形状のデバイス」と定義している。

IDC社によると、2010年第2四半期から第3四半期にかけて、メディア・タブレット市場全体が45.1%成長したという。これは新興の市場セグメントとしては目新しいことではない。

2010年第2四半期にApple社は、メディア・タブレット市場の90%を獲得していた。第3四半期も引き続き87.4%のシェアを維持した。第4四半期になって、韓国Samsung社がiPadに対する最初の本格的な競合製品(日本語版記事)として、『Android 2.2』搭載のタブレット『Galaxy Tab』(日本語版記事)を投入したものの、IDC社はそれでも、Apple社がメディア・タブレット市場のおよそ4分の3を占めると見ている。


世界全体のメディア・タブレット販売数:単位は百万

2010年第3四半期には、メディア・タブレットの出荷台数は480万台だったが、電子書籍リーダーの出荷台数は270万台だった。電子書籍リーダーのカテゴリーでは、110万台を出荷した米Amazon社の『Kindle』が45.1%のシェアを獲得しトップセラーとなっている。それを追うライバル、米Pandigital社の『Pandigital Novel』と米Barnes & Noble社の『NOOK color』は、それぞれ40万台をわずかに上回る程度だ。ちなみに、同四半期におけるiPadの出荷数は420万台だった。

IDC社は第4四半期について、メディア・タブレットの出荷台数をおよそ900万台、電子書籍リーダーはおよそ600万台と推定している。IDC社は2011年には、販売数4460万台と、メディア・タブレットが大きく成長すると予測している。一方、電子書籍リーダーの伸びはこれをかなり下回り、2011年の販売数は1470万台に留まると見ている。

WIRED NEWS 原文(English)

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