――完成した作品を通して観て、一番気に入っているシーンはどちらですか?

ペ・ドゥナ:好きなシーンはたくさんありますが、観る度に変わってくるんですね。オダギリさんとのシーンで「いってきます」、「お帰りなさい」というシーンは今一番気に入っています。

――では、撮影中に一番苦労したシーンは?

ペ・ドゥナ:今回は、撮影を重ねていくうちに心が辛くなっていったので、後半はどれも辛かったです。純一に息を吹き込んであげようとするシーンは、撮影方法も難しいでしょうし、心も体も本当に辛かったです。しかも、その時監督は風邪をひいていて(笑)。夜通しの撮影は大変だったと思いますよ。

――日本にはたくさんのペ・ドゥナさんファンがいて、今回の日本映画への出演を待ち遠しく思っていた人も多いのですが、今後また日本映画に出たい気持ちはありますか?

ペ・ドゥナ:「リンダ リンダ リンダ」という作品とこの「空気人形」の2つの日本映画を通して本当にたくさんの思い出が出来ました。最初は日本の映画に出るというのは、私一人だけ外国人なので寂しいんじゃないかなと不安がいっぱいで。でも実際撮影に入ると、現場は家族的な雰囲気ですし、良いお友達も出来たので、機会があれば、もちろんまた日本映画に出たいですね。

――これから挑戦したい役はありますか?

ペ・ドゥナ:女優というのは、1つの映画に取り組んでいる時は、すっかりキャラクターに入り込んでいますので、撮影が終わっても“気”みたいな物が体に残ります。今は「空気人形」の最後のシーンのまま、“人形”が私の中に存在しているような気がするので、次はコミカルで、思い切り楽しい作品に出て観客の皆さんを笑わせてみたいと思います。

「空気人形」ストーリー

古びたアパートで“持ち主”である秀雄と暮らす空気人形―空っぽな誰かの「代用品」。ある朝、彼女は本来持ってはいけない「心」を持ってしまう。秀雄が仕事に出かけると、洋服を着て、靴を履き、街へと歩き出す。ある日、レンタルビデオ店で働く純一と出会い、その店でアルバイトをすることに。密かに純一に想いを寄せる空気人形だったが、彼の心の中にどこか自分と同じ空虚感を感じてしまう…。

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