マンチェスター・ユナイテッドのFWカルロス・テベスは、29日のウェストハム戦で得点を記録しても喜ばないとコメント。昨シーズン在籍したクラブとの対戦を前に、「ウェストハムには良い思い出しか残っていない」と古巣への愛着を語っている。

 昨シーズン終盤のゴールラッシュでウェストハムを残留の危機から救ったテベスは、ウェストハム・サポーターにとっていまだアイドル的存在だ。チェルシーに移籍したフランク・ランパードなど、ビッグクラブへ移籍した選手に対して厳しいブーイングを浴びせることで知られるウェストハム・サポーターも、本拠地アプトン・パークで行なわれるマンU戦ではテベスを暖かく迎えるようだ。そんな古巣との対戦を前に、テベス本人もサポーターへの愛着はいまだ持ち続けていると語っている。

「僕はマンUの選手だし、このクラブにすべてを捧げている。でも、僕を暖かく受け入れてくれたウェストハムのファンのことは忘れない。だから、ゴールを決めても喜ばないよ。僕は今まで、過去に在籍したチームと対戦したことがないんだ。だからとても不思議な感じがする。自分でもどんな気持ちになるのか想像出来ない。これからもマンUでプレーしたいし、残りのキャリアをずっとここで過ごしたいとも思っている。でも、僕の心の中には、いつもウェストハムの存在があるんだ」

 今シーズンのウェストハムについて、「ハビエル・マスチェラーノやヨッシ・ベナユン(ともに現リバプール)もいないし、昨シーズンとはまったく別のチームだ。でも、今シーズンは残留争いに巻き込まれないと思うよ」と、リーグ戦で10位につける古巣を高く評価している。「リーグの日程が発表されたときから楽しみにしていた」と語るウェストハムとの対戦で、テベスは恩返しのゴールを決めることができるだろうか。