「LUUP」に3年間乗り続ける30代記者が車と衝突。「救急搬送される重傷でも、返却はセルフ」の衝撃
2026年6月には、東京都北区の交差点でLUUPを利用していた62歳男性が軽貨物車と衝突し、死亡。2023年7月に電動キックボードなどが「特定小型原動機付自転車」として位置づけられて以降、東京都内の車道では初の死亡事故となった。
危険性のひとつが、自動車と同じ車道を走る点だ。特定小型原付は原則、車道の左側を最高時速20kmで走行する。そのすぐ横を、より速い自動車やトラックが走る。しかも車体は小さく、乗員を守る構造もない。
◆バスよりタクシーより、便利なLUUP
とはいえ、実際に乗ってみるとかなり便利だ。一度その便利さを知ってしまうと、危険性は分かっていても、つい乗ってしまう。
例えば電車で人身事故が発生し、「ひとつ先の駅からなら動いている」という場合。振替輸送のバスはなかなか来ないし、タクシー乗り場には長蛇の列ができる。そんなとき、LUUPなら一駅程度の距離を5分ほどで移動できる。
駅から数十分離れた場所にも気軽に行ける。取引先でも、少し気になっていた店でも、「駅から遠いから」という理由で諦めることが減った。
かくいう筆者も、3年前からLUUPのヘビーユーザーだ。いわゆる「陸の孤島」とも呼ばれる三鷹市、世田谷区、杉並区の境目あたりに住んでいるため、どの駅に行くにも歩けば20分以上かかる。それがLUUPなら10分もかからない。
もともとは自転車で駅まで向かっていた。しかし坂道が多く、行きはともかく、疲れ切った帰り道は億劫になる。あと、太っているせいなのか、やたらとタイヤがパンクする。
そんなとき、住んでいるマンションの駐車場にLUUPのポートができた。散々「危険だ」というニュースを見ていたので、当初は乗る気にならなかった。
ところが、ある真夏の日。パンクした自転車で駅まで行けば確実に汗だくになり、電車に乗る頃には疲れ切っていることが目に見えていた。そこで初めて、キックボード型のLUUPに乗った。
電動アシスト自転車型のLUUPには何度か乗ったことがあったが、キックボードは初めてだった。走り出してまず驚いたのが、想像以上のスピード感だ。怖くなって何度もブレーキをかけているうちに、そのまま転倒。半袖だったため、腕に野球部員のような擦り傷を作って出社することになった。
