RKK

写真拡大

ポイントカード、クレジットカード、ダムカード・・・世の中にはさまざまなカードがありますが、中でも「ベリカード」を知っていますか?

【写真を見る】“超レア”「ベリカード」って何? コレクターは世界中に 視聴者と放送局を結ぶ「ハガキ」 ラジオ・テレビの“歴史”を伝えるカード

これは放送局が「受信の報告に感謝します」との“心”を込めた、公式の証明書です。

もっと詳しく「ベリカード」って何?

ベリカードとは、ラジオやテレビの放送局が、一般の視聴者が放送を受信したことを証明する「受信確認証」です。

▼ベリカードの画像を見る

もう少し、かみくだくと「あなたは正式に弊社の放送を受信しました」という、放送局による“お墨付き”です。「ベリ」は、英語の「ベリフィケーション(確認、証明)」を意味しています。

どんな仕組みのカードなの?

そもそもベリカードは、放送局が「ラジオやテレビの電波がどこまで届いているのか」を把握する目的で生まれたとされます。

各放送局があらかじめ決めた内容(名前や住所、番組内容、コールサインなど)を送ると、ベリカードが郵送される仕組みになっています。

おおむねハガキのサイズのベリカードは、放送局によって様々なデザインが特徴で、ご当地の観光名所や自然、特産品などがイラストや写真で表現されています。

▼TBS系各局のベリカードの画像を見る

熊本放送(RKK)がネットワーク局に、ベリカードの有無や過去のデザインについて尋ねたところ、多彩なベリカード情報が寄せられました。

例えば岩手放送(IBC)は、雪景色の中でそりで遊ぶ子ども達のイラストがかわいらしく、テレビ高知(KUTV)は鯨と坂本竜馬の組み合わせが印象的です。

また、宮城県の東北放送(TBC)は、社屋の写真に特産品の「こけし」がダイナミックにあしらわれていて、とてもシュールで迫力があります。

▼TBS系各局のベリカードの画像を見る

琉球放送(RBC)は首里城や三線(さんしん)の写真など、「沖縄らしさ」が満載です。

“超レア”⁉ 開局当時のカードかも!?

先日、熊本放送(RKK)に1枚のベリカードが届きました。

噴煙を上げる阿蘇の火口らしきモノクロ写真が掲載されたハガキです。

隅には「ラジオ熊本」と書かれています。

ラジオ熊本は、熊本放送(RKK)の前身の会社です。

消印は見づらいですが「昭和28年10月9日」もしくは「昭和38年10月9日」と読めます。

ラジオ熊本の開局が、昭和28(1953)年10月1日ですので、初代のデザインと推察されます。

このデザインは社内になく、前身を含む熊本放送(RKK)で最も古いベリカードとみられます。

<RKKベリカードギャラリーはこちら>

「お宝カード」発見の経緯

ベリカードの送り主は、熊本県内で老舗の古書籍店「舒文堂河島書店」の店主・河島一夫さんです。

河島さんがある日、古本をパラパラとめくっていたところ、ページの間に挟まっているハガキを見つけたそうです。

「これは面白いんじゃないか」。古書店の店主ならではの「勘」が働きました。

「ラジオ熊本」のロゴに気がつき、「このハガキは熊本放送(RKK)が持っていた方がいいはず」と郵送したそうです。

ちなみに、このハガキが「ベリカード」だと知っていたのか尋ねると・・・

河島さんは「え?それは何?」と、きょとんとしていました。

「絶滅危惧」の“レア”カード

熊本放送(RKK)のネットワーク28局にベリカードの現状を尋ねたところ、回答のあったうち、2026年9月末時点で、9局が「すでに廃止した、または近く廃止する」と答えました。

現在、ラジオやテレビの受信範囲は、ほぼ把握できることから、ベリカードはその役目を終えたと言えるのでしょう。

一方で、まれに外国など遠方から、受信報告書が届くこともあるそうです。

熊本県内では、熊本放送(RKK)とエフエム熊本(FMK)がベリカードを発行しています。熊本シティエフエム(FM791)は、以前、A4サイズの「受信確認書」を送っていたとのことでした。

放送局と視聴者・聴取者を双方向でつなぎ、放送の歴史を伝えるベリカードは、もう「絶滅危惧」の“レアカード”と言えそうです。

<RKKベリカードギャラリーはこちら>

あなたの近くにも、そんな“お宝”のカードが眠っていませんか?