“氷河期世代”の48歳男性が、将来の「年金額12万円」に絶望! 今からNISAで「月3万円」投資すれば“未納5年分”のマイナスは取り戻せますか? 生涯の損失額と「年率5%」の複利効果を検証

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就職氷河期を乗り越えてきた40~50代のなかには、非正規雇用の期間などにより国民年金の未納期間がある人が少なくありません。「ねんきん定期便」を確認したところ、「将来の年金が月12万円しかない」という現実に直面し、老後に不安を覚えるのは無理のないことです。   しかし、48歳からでも、NISAを活用した資産形成や、公的年金制度の仕組みを正しく利用することで、未納分のマイナスを取り戻し、老後の資金不足を補うことは十分に可能です。   本記事では、年金未納による生涯の損失額とNISAでの積立効果を計算式で比較し、現実的な老後資金の調達ポイントを解説します。

国民年金の「未納5年」がもたらす将来の損失額の計算

まずは、5年間の未納が将来の年金受給額にどれほどのマイナスをもたらすのかを、数字で把握してみましょう。現在48歳の場合、国民年金は20歳から60歳までの40年間(480ヶ月)すべて保険料を納付すれば、満額で年間約84万7296円(2026年度基準)を受け取れます。
未納が5年(60ヶ月)ある場合、年金額が未納月数で減っていくため、満額の年金額(84万7296円)×(納付済月数420ヶ月÷480ヶ月)=1年間に受け取れる年金額(74万1384円)となります。
満額時と比較すると、年間で「10万5912円」の減額となります。仮に65歳から90歳までの25年間、年金を受け取った場合、生涯損失額は「年間の減額分(10万5912円)× 受給期間(25年)=264万7800円」です。
つまり、未納5年分を取り戻すための最初の目標金額は、「約265万円」ということになります。

48歳から月3万円をNISAに年率5%で積み立てた場合のシミュレーション

ここからは、この約265万円というマイナス分を、48歳から65歳までの「17年間」、NISAを活用して毎月3万円ずつ積み立てた場合に取り戻せるのかを検証します。
「オルカン」や「SP500」などインデックスファンドを利用し、長期運用の現実的な想定利回りである「年率5%」で複利運用したと仮定します。
投資元本として、毎月3万円×12ヶ月✕17年=612万円です。年率5%で運用した場合の17年後の資産額は、元本約612万円に対して約339万円の運用益が発生し、約951万円となります。
このように、運用益の339万円によって、未納による生涯損失額(約265万円)をカバーするだけでなく、約74万円のプラスを生み出すことができます。未納分のマイナスを取り戻せることは、数字から明らかです。

年金月12万円の不足を補う取り崩しと資金寿命の計算

未納分はカバーできても、ベースとなる年金が月12万円では毎月の生活費が不足する可能性があります。
総務省の「家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)」によると、65歳以上の単身無職世帯の月消費支出額は「14万8445円」です。
老後の生活費として月に約15万円が必要だとすると、年金額が12万円の場合は毎月「3万円」が不足するため、NISAの運用資産である約951万円から取り崩して補てんしなくてはなりません。
年金受給開始の65歳からはNISAによる運用を停止して現金化し、月3万円(年間36万円)を取り崩した場合、「資産総額(951万円)÷年間不足額(36万円)=約26.4年」となり、91歳には底をつく計算です。万一、医療費など突発的な出費が重なれば、80歳代で資金が尽きてしまうかもしれません。
そのため、65歳以降もNISA口座での運用を継続しながら取り崩すことが重要です。仮に運用利回り3%を維持しながら月3万円を充てれば、100歳を超えても手元資金を維持でき、家計の耐久力は格段に向上するでしょう。

確実に老後資金を増やすための3つの追加対策

NISAの運用と併せて、以下の公的な制度や働き方を組み合わせることで、老後資金の不安をより減らせます。
 

60歳以降の任意加入制度の利用

60歳から65歳になるまでの5年間、国民年金に「任意加入」して保険料を納めることで、過去の未納だった5年分を穴埋めし、年金を満額(年間約84万7296円)に近づけられます。
 

年金の繰下げ受給

年金の受け取り開始を65歳から70歳に遅らせると、受給額が「42%」増額されます。月12万円の年金であれば、月約17万円まで引き上げることが可能です。
 

65歳以降の就労継続

65歳以降も無理のない範囲で月数万円の労働収入が得られれば、NISA資産からの取り崩し額を最小限に抑えられ、資産の寿命をさらに延ばせます。

数字に基づいた行動で老後資産を逆転しよう

将来の年金が月12万円という試算を見て、悲観することはありません。未納5年分のマイナス分(約265万円)は、48歳からNISAを活用して月3万円、17年間運用すれば、数字上は十分にカバーが可能です。
過去の未納を悔やむのではなく、積立投資を始め、60歳以降の国民年金の任意加入や就労期間の延長といった「今からできる対策」を組み合わせることで、着実に安心できる老後資金計画を構築していきましょう。
 

出典

日本年金機構 令和8年4月分からの年金額等について
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編)2025年(令和7年)家計の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー