鎌田が選手権の応援リーダーに就任した。(C)Getty Images

写真拡大

 第105回全国高校選手権の「応援リーダー」に、日本代表MF鎌田大地が就任した。

 現在30歳の鎌田は東山高(京都)時代、選手権の全国大会出場を果たせなかったものの、卒業後にサガン鳥栖でプロキャリアをスタート。その後は欧州へ渡り、フランクフルトやシント=トロイデン、ラツィオを経て、現在はプレミアリーグのクリスタル・パレスでプレーしている。

 日本代表としても今夏のワールドカップに出場し、オランダとの初戦で同点弾、チュニジアとの第2戦でも先制点を奪うなど、2試合連続ゴールを記録した。

 そんな日本を代表するMFが、応援リーダー就任にあたって高校時代を回想。1年時の選手権京都府大会決勝で決定機を外し、敗戦の責任を感じて涙を流した際、先輩から「来年からお前が引っ張っていくんだぞ」と声をかけられた出来事が転機になったという。

 そこから鎌田は兵庫から毎朝始発に乗って通学し、誰よりも早く練習を開始。「10メートル間隔で後輩たち5人に並んでもらって突破するドリブル練習」や「重りをつけての坂道ダッシュ」などに励んだと明かす。

「『自分以上にやっている選手はいない』と思えるまで練習し、それが確固たる自信につながっていました」
 
 決して順風満帆ではなかった高校3年間で身につけたものは、その後のプロ生活でも大きな支えになった。

「高校サッカーはエリートばかりの環境ではないからこそ、難しい時期に耐えて下からはい上がっていく精神的な強さが身につきます」

 さらに今夏のワールドカップを戦うなかでも、高校サッカーとの共通点を感じたという。試合に出られない選手も含めて全員で同じ方向を向き、勝利を目ざす一体感について、「高校サッカーの空気感と非常に似ている」と振り返った。

 そして最後に、この冬の選手権を目ざす高校生たちへ、力強い言葉を送っている。

「人生を揺らすのは特別な才能じゃない。最後まで諦めないその一瞬です。特別な才能がなかった自分自身も、愚直に練習を重ねてここまで来ることができました」

 高校時代には全国の舞台に届かなかった。それでも地道な努力を重ね、世界最高峰のプレミアリーグ、そしてワールドカップの舞台へ--。鎌田だからこそ重みを持つメッセージが、選手権を目ざす高校生たちに届けられた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】絶好調の鎌田が圧巻2アシスト!2つ目は冨安が起点に