関西リーグ初優勝のバサラ兵庫 最終戦も白星で飾る 厚み増した戦力で目指すはJFL入り
関西サッカーリーグ(2026/27 第61回 The KSLアストエンジ関西リーグ)1部は20日、各地で最終節が行われ、初優勝を決めていたFC BASARA HYOGO(バサラ兵庫)がアウェーの鞄工房山本アスレチックフィールド橿原(橿原公苑陸上競技場、奈良県橿原市)で、IKOMA FC奈良(生駒)を1-0で下してリーグ最終戦を白星で飾り、優勝に花を添えた。

前節の飛鳥FC戦での勝利後、他会場の結果によって初の戴冠が決まったバサラ兵庫だが、最終戦も気迫のこもったプレーを披露した。4連勝中で勢いのあった生駒の攻勢にさらされる時間もあったが、キャプテンのGK清水圭介選手を中心とした粘り強い守りで無失点にしのぐと、81分(後半36分)に得たFKから身長190センチのDF二ノ宮慈洋選手が得意のヘディングでゴール。これが決勝点となった。
「前節に優勝が決まったことで、きょうの試合はプレッシャーもなく、思い切ってやるということで、前半からアグレッシブに戦いました。交代選手がどんどん勢いを加えてくれて、最終的に勝つことができました」と、28歳の木村暁監督。
二ノ宮選手は「チームとしても自分を信用して使ってくれていると思うので、勝たせられる選手、無失点にできる選手になれるように、もっとこれから頑張っていきたい」と言葉に力を込めた。
22歳の二ノ宮選手はJ3の松本山雅FCからの育成型期限付き移籍で、8月下旬に加入したばかり。センターバックの一角として安定した守りを披露するとともに、前節に続く2試合連続ゴールでチームに貴重な勝利をもたらした。
攻撃陣でも、8月上旬にCento Cuori Harima(チェント・クオーリ・ハリマ)から加わったMF北川滉平選手が、天王山と言える2位アルテリーヴォ和歌山との9月5日の試合で2ゴールをマーク。Jリーグでのプレー経験があり、今季の関西リーグ1部で得点王争いをしていた31歳のアタッカーは、加入後の4試合連続で先発出場。チームを前線から勢いづけた。

こうした途中加入の実力者がカンフル剤となり、チームは息切れすることなく、過酷な関西リーグを9勝4分け1敗の首位でゴールイン。特筆すべきは、リーグ最少の9失点という失点の少なさだ。
「最少失点というのももちろん目指してやってきました。自分ひとりの力だけじゃなく、前線から全員がハードワークできるチームでした。きつい中でも、みんなが体を張って守ってくれたので、その結果が最少失点であり、優勝につながったと思います」と、清水主将。
得失点差1で優勝を逃して2位に甘んじた昨シーズンとの違いを尋ねると、Jリーグの大分トリニータや京都サンガ、セレッソ大阪でプレーしてきた経験豊富な守護神は「やっぱり、きついところ。ゲーム展開もそうですし、体力的にもそうですし、きついときに頑張ることができる、全員で守り切ることができるところが、毎試合、成長していけたと思います」と、その要因を語った。
関西学院大学出身で、バサラ兵庫で4季を戦ってきたMF小延将大選手は「残留争いや優勝争いをしてきて、着実にチームとしてステップアップしてきているのを感じます。昨シーズンももちろん、いいチームでしたが、今シーズンは他チームよりも、いろんな選手が出て、活躍して……というチーム全体としての積み上げみたいなものを感じたシーズンだったと思います」と実感を込める。
誰が出てもチーム力を維持できる選手層の厚みは、間違いなく関西リーグ随一。1人のエースに頼るのではなく、それぞれが持ち味を発揮してチームに貢献した。
木村監督も「優勝できたのには、たくさん理由があると思いますが、まず一つは、ウチの選手は、フィールドプレーヤーはほとんどが、出場時間の差はありますが、出場しています。これはチームの力を示すものだと思います」と同調する。その上で「選手全員のけがが少なく、メディカルのスタッフも含めて、選手たちが日々のケアを行い、自分のコンディション調整のところを高い意識でしてくれた結果だと思います」と解説した。
ただ、バサラ兵庫にとって、関西リーグの1部はあくまで通過点。11月に開かれる「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2026」(地決)で好成績を収めて日本フットボールリーグ(JFL)に昇格するのが、今シーズンのゴールとなる。
「昨年はバサラ兵庫として初めての地決出場だったので、雰囲気とか緊張感とか、わからないこともありました。今回は昨年の経験も生かして、力を発揮し、その先に素晴らしい景色が待っていると思うので、その景色をみんなで味わいたいと思います」と清水主将。
小延選手は「連戦が続きますが、そこに向けてもチームとして自信を持てるような状態というのが昨年との違いだと思います。ここまで確実に、昨年よりもいい結果というのを残してきました。ステップアップという意味では、地決では1次ラウンドはもちろん突破して、JFLを目指さないといけない、達成しないといけないという自覚はあります。よりここから積み上げていき、勝ちたいです!」と決意表明した。(北川信行)


