初戦の香港戦では攻守に好プレーを見せた森。写真:松尾祐希

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 名古屋グランパスからファジアーノ岡山への期限付き移籍が発表されたのは今年の6月23日。あれから約3か月が経過した。U-21日本代表DF森壮一朗にとって、初めての移籍。戸惑いもあった。同じ3バックのチームでも戦術は異なり、求められる要素も違う。そうした変化に適応しながら、もう一度豊田スタジアムのピッチに立つ日を心待ちにしていた。だからこそ森は、愛知・名古屋で開催されている今回のアジア競技大会に特別な想いがある。

 9月19日、アジア競技大会を戦っているU-21日本代表は、20日に行なわれるグループステージ第2戦のキルギス戦に向けて前日練習を行なった。冒頭15分のみの公開となったものの、1時間強のトレーニングを実施。香港戦(2-0)に続く勝利とノックアウトステージ進出を目ざし、いい雰囲気の中で汗を流した。

 自国開催とあって、誰もが相当なモチベーションを持っているなかで、森は新たな自分に出会うために覚悟を示している。

 今大会は名古屋の本拠地である豊田スタジアムで、準決勝を除く5試合が開催される。森は16日に行なわれた初戦で久々に愛着ある場所へ帰還。立ち上がりからアグレッシブな姿勢を貫いた。4-4-2の右SBに入り、何度も右ウイングのFW古谷柊介(東京国際大)を追い越してオーバーラップを繰り返す。高い位置に進入し、鋭いクロスからチャンスに関与した。また、課題だった守備でも成長の跡を示し、献身的なプレスや球際の強さを披露。カウンターに対するリスク管理も良く、攻守で見違えるようなプレーを見せて勝利に貢献した。

「高校時代からずっとプレーしてきた場所だし、豊田スタジアムでの試合は一番嬉しい。(岡山に期限付き移籍をしたので)ここ数か月やっていなかったですし。久しぶりに帰ってきて初戦の雰囲気もすごく良かったし、より一層応援の声も聞こえた。プレーしていてすごく楽しかったです」
 
 充実の表情を見せた森。振り返れば、今年1月以降は悔しい時期が続いていた。年明け早々にU-23アジアカップに飛び級で選出されると、序盤戦は右SBのレギュラーとして活躍。しかし、準決勝と決勝は出番がなく、優勝した瞬間をベンチで見届けた。「納得いく大会ではなかった」と振り返ったように悔しさを噛み締めてクラブに戻ったが、名古屋でも不完全燃焼。12試合に出場したものの、ほとんどが途中出場。プレータイムを伸ばせず、さらなる成長のために武者修行に赴くことを決断した。