綱取り霧島 3日目で早くも1敗、高いレベルの優勝に向けて痛恨…九重審判長は序盤戦について「これ以上は負けられない」
先場所に続いて綱取りに挑む大関・霧島が、東前頭2枚目・高安に引き落としで、今場所初黒星を喫した。高いレベルの優勝が求められる横綱昇進には、序盤戦で痛い1敗となった。大関昇進に挑む関脇・熱海富士にも土がつき、1993年初場所後の曙、貴ノ花(後の横綱・貴乃花)以来、33年ぶりとなる横綱、大関同時昇進に暗雲が漂い始めた。横綱・大の里、大関・琴桜、同・安青錦は初日から3連勝とした。
3日目で早くも土がついた霧島は、土俵上で視線を落とした。威力ある高安の体当たりに、立ち合い負けして一歩後退。左へいなして反撃を試みたが、足が出ず両手から落ちた。「いなした後に早く攻めようとしたが、足が全く前に出なかった」と唇をかんだ。
横綱昇進に向けては痛い黒星となった。昇進問題を預かる審判部は、場所後の昇進にはハイレベルな優勝が求められるとの見解を示している。同条件で綱取りに挑んだ先場所は5日目に平幕の平戸海に敗れ、結局12勝3敗。優勝決定ともえ戦に敗れ、場所後の昇進はかなわなかった。先場所に続く序盤戦での1敗。終盤には横綱、大関戦が控えるだけに、これ以上の黒星は避けたい。幕内後半戦の九重審判長(元大関・千代大海)も「5日目までは1敗で抑えていかないと。これ以上は負けられない」と言及した。
一歩後退した綱取りについて八角理事長(元横綱・北勝海)は「横綱は意識してつかむもの。この1敗は大きいだろうが、横綱は意識しないと、上に上がった時に大変だから」と話し、厳しい条件を乗り越えた上で、最高位をつかむことを期待した。
支度部屋では4日目以降へ向けて「考えすぎず、しっかり自分の相撲を取る」と気持ちを切り替えた。霧島にとっては24年初場所から3度目の綱取り。これまでの経験を踏まえて、心がけているという平常心で、再び白星を積み重ねる。(大西 健太)
◆綱取りの序盤5日間 1場所15日制が定着した1949年夏場所以降に昇進した横綱は35人。序盤5日間に2敗したのは59年春場所の朝潮の1人。直近では25年初場所で豊昇龍が5日目に土がついたが、12勝3敗で場所後に昇進を果たした。
