東京で洪水浸水に注意したいエリア

写真拡大

 全国で猛威を振るう豪雨災害。9月に入っても首都圏などで線状降水帯発生の予測が発出された。大都市を「1000年に一度の大雨」が襲う最悪シナリオとは──。

【詳細マップを見る】千代田区、江東区…ほか、東京都の“水没”注意エリア

 平地の少ない日本では、人口の50%、資産の75%が国土の10%に集中。その多くが洪水氾濫区域だ。

「東京・大阪・名古屋は海水面以下の低平地に発展してきた。今も洪水域に多くの人が住んでいます」(水害に詳しい、リバーフロント研究所審議役の土屋信行氏、以下同)

 都市部は雨水が土壌に浸透せず、下水道の排水能力を超えて溢れる「内水氾濫」も起きやすい。MAPは注意すべき「浸水の深さ(赤~黄)」「浸水継続時間の長さ(紫色の線囲い)」を図示した。

「深さは避難行動の遅れが命に直結し、長さもインフラ停止や長期孤立による災害関連死のリスクを高める。8月に多数の死傷者を出した千葉豪雨と同程度の雨が東京を襲えば、都内の病院、診療所の50%、公的住宅の50%以上が水没します」

 交通網も脅威となる。

「荒川区の町屋や足立区の北千住など、荒川の氾濫区域から千代田線に水が入ると、地下鉄のトンネルを通じ約10時間で銀座から噴き出す。接続する千代田区の丸の内や大手町などの地下街はすべて水没するでしょう」

 地上にも危険が潜む。

「豊島区などの千川通りといった地名に『川』がつく場所は足元に川が流れる暗渠。渋谷など『谷』のつく場所は水が流れ込みやすく、マンホールの蓋が飛ぶだけでなく路面ごと噴きあがることも」

 冠水したアンダーパスで死亡事故リスクもある点は留意したい。

取材・文/土屋秀太郎 マップ作成/タナカデザイン

※週刊ポスト2026年9月25日・10月2日号