もし、“ヒリヒリした感覚”が欲しい人がいるなら、そういう人は事業でもやったほうがいいです。事業家は仕事自体がギャンブルみたいなもので、変な賭け事よりよほどハイリスクです。たとえばソフトバンクの孫さんなんて、借金が10兆円を超えている時期もあるわけで、とんでもないリスクテイカーのギャンブラーだと思います。

 でも、事業のリスクは、うまくいけば価値を生みます。雇用も生まれるし、サービスも残るし、社会に何かしらの影響を与える可能性もあります。失敗しても、経験や知識として次に繋がることもある。

 どうせリスクを取るなら、成功したときに何かが積み上がるものにしたほうがいいし、運任せで動くようなことはしてはいけません。そもそも氷河期世代は「自分は運がいい」とか思ってはいけません。だって、本当に運が良かったら、氷河期世代に生まれるなんて不遇な目には遭っていないですから。

構成・撮影/杉原光徳(ミドルマン)

-[ひろゆきの兵法~われら氷河期は[人生後半]をどう生きるか?~]-

【ひろゆき】
西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』