敗戦後、ファンにあいさつした阪神・藤川監督

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 阪神は13日の中日戦(甲子園)で延長11回の熱戦の末、0-1で惜敗。2位・巨人がDeNAに敗れたためマジックは1つ減って「16」となったが、チームには重苦しい雰囲気が漂った。

 ポイントとなったのは両軍無得点で迎えた9回の攻撃だ。先頭の中野が左前打で出ると森下は左飛。それでも佐藤の左前にポトリと落ちる安打で一死一、三塁と好機は膨らんだ。佐藤は二盗を決めて二、三塁となったが、大山は空振り三振。前川は申告敬遠で二死満塁となり、打席に向かったのは坂本だった。

 坂本は、この時点で25打席連続無安打。9月はまだ安打が1本も出ておらず、ベンチには高寺、立石ら代打の駒が残っていた。それでも藤川球児監督(46)は動かなかった。結果は右飛。サヨナラの絶好機は無得点に終わった。

 試合後の会見で指揮官は「いろいろあるんです。その後の守りもあるし、これは勝負の中での一つですから」と説明した。普段は作戦に関する質問への回答を避ける傾向にあるが、あえてコメントを残した。我慢の起用だったのか、正捕手への信頼だったのか。ただ、絶好機で打撃不振の坂本をそのまま立たせたという事実は重く残った。

 もちろん、打てなかったのは坂本だけではない。打線は中日・高橋宏の前に3回まで完全投球を許すなど音無し。4回一死から中野の遊撃への内野安打でようやくチーム初安打を記録したが、そこから先へ進めなかった。結局、142球を投げて9回4安打無失点、12奪三振という高橋宏の熱投に牛耳られた格好だ。

 適時打が出ないまま、イニングだけが積み上がっていく。試合終了時点で47イニング連続適時打なし。最後にタイムリーが出たのは3日のヤクルト戦(神宮)の9回、大山の中前打から1週間以上、虎打線はつないで点を取る方法を忘れている。

 先発・才木は9回を3安打無失点、9奪三振。10回は工藤が無失点でバトンをつないだが、延長11回に3番手の木下が二死一、二塁から細川に左線への適時二塁打を浴び1点を失って0-1。これで今季初の5連敗だ。

 首位を走る事実に変わりはない。ただ、球団初の連覇への「修羅の道」がここまで険しいとは…。トップでゴールするためには、この局面を破るしかない。