【木村 隆志】サンド、バナナマンに続く「次世代MC」は誰か?霜降り、チョコプラ、レインボー…業界人が明かす「候補の名前」

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サンドウィッチマンの伊達みきお(52歳)が脳梗塞の診断を受け活動休止してから2週間となり、レギュラー番組への影響が出はじめている。

芸人MCの体調不良と言えば、今年4月に発表されたバナナマン・日村勇紀(54歳)も活動休止が続行中。伊達の活動休止が報じられたことで日村の復帰話が聞こえてこないことに心配の声があがっている。また、芸人ではないが多くの番組でMCを務めるマツコ・デラックス(53歳)が今年2月に首の緊急手術を受けたことも記憶に新しい。さらにダウンタウン・浜田雅功や松本人志、とんねるず・石橋貴明ら、アラフィフ・アラ還世代のMCたちの体調不安は相次いでいる。

業界関係者が口をそろえて指摘するのが、身体的負担の蓄積が大きいグルメロケの増加だ。『サンド屋台』のように、スキルと好感度を併せ持つタレントには冠のロケ特番オファーが集中し、断りづらい構造が生まれている。

後編では、こうしたMC陣の健康不安を受け、次の候補として誰の名前があがっているのか、業界内のリアルな声をもとに探っていく。

前編記事『伊達みきお、日村勇紀と相次いだ「50代芸人MC」の体調不安…共通するのは「グルメロケ」の重い負担』より続く。

近年の新番組は誰をMCに起用したか

では次のMC候補として誰の名前があがっているのか。

そもそも現在、地上波ゴールデン・プライム帯のバラエティでMCを務めている芸人は、いくつかのスキルを兼ね備えたオールラウンダーで、好感度も芸人の中でトップクラス。制作サイドにしてみれば、アラフォー以下、できれば30代中盤のMCを起用したいところだが、「代わりは見当たらない」と言い切るスタッフもいる。

では実際のところ、近年の新番組は誰がMCに起用されているのか。その顔ぶれは、二宮和也、櫻井翔、小泉孝太郎、石原良純、高嶋ちさ子、千鳥・ノブ、見取り図、カズレーザー、ニューヨーク、上垣皓太朗アナあたりの名前があげられる。

この中で芸人は、『金曜ミステリークラブ!!!』(日本テレビ系)の千鳥・ノブ(46歳)、『見取り図の間取り図ミステリー』(読売テレビ・日本テレビ系)の見取り図・盛山晋太郎(40歳)とリリー(42歳)、『超調査チューズデイ』(フジテレビ系)のカズレーザー(42歳)とニューヨーク・嶋佐和也(40歳)、屋敷裕政(40歳)。

ただ、ノブのスケジュールはすでに飽和状態であり、年齢もアラフィフに入っている。見取り図の番組は在阪局の読売テレビ制作であり例外的な起用と言っていいだろう。

一方、新たな芸人MCとしてカズレーザーとニューヨークは業界内でも注目されていたが、『超調査チューズデイ』は視聴率・評判ともに打ち切りレベルの低迷中。けっきょく今後ゴールデン・プライム帯のバラエティで活躍する新たな芸人MCはまだ発掘されていない。

それでも今年、MC芸人の健康不安が続いたため、アラフィフ・アラ還のMCを抱える番組は「別の芸人に引き継ぐか、それとも終了か」というリスクを考えなければいけなくなっている。テレビマンたちの本音を言えば「未知数の芸人を試す余裕はない」のだが、これ以上芸人MCの体調不良が続けば放送局が責められるだけに、次の候補を探していくはずだ。

賞レース王者がMCに起用されない

では、この1~2年、業界内でどんな名前があがっていたのか。

そのトップは『新しいカギ』(フジテレビ系)やYouTubeチャンネルで10代・20代からも人気があるチョコレートプラネットと霜降り明星。その他では、ハライチ、レインボー、ヤーレンズ、マユリカ、ロングコートダディあたりの名前も聞いたが、なかなか実現しないのは「年齢とスキルはOKでも、今のテレビにおける知名度と好感度で厳しい」という段階なのだろう。

また、知名度のあるオードリー、ダイアン、ナイツあたりは、好感度やアラフィフという年齢などのマーケティング視点でリスクを冒しづらい難しさがあるようだ。さらにこのところ業界評価が高いタイムマシーン3号もアラフィフでなかったらMCに抜てきされているかもしれない。

ここまであげた名前を見てきて、お笑い賞レースで王者となった芸人が少ないことに気付いた人もいるのではないか。

かつて『M-1グランプリ』(ABC・テレビ朝日系)王者はMC輩出の起点となっていたが、2015年の再開以降、王者になったあとバラエティのMCとして実績を重ねているのは霜降り明星のみ。

「ネタは得意だがそれ以外の平場は苦手」「賞レース王者は強みを発揮しやすいYouTubeなどのネットを重視する」という傾向があるためか、『キングオブコント』(TBS系)の王者も含め、お笑い賞レースから「テレビのMCへ」という道筋が途絶えつつある。

バラエティの制作サイドも、芸人たち本人も、「ネタのうまいお笑い賞レース王者と、バラエティのうまい芸人を分けて考えるようになった」と言っていいかもしれない。

アラフィフ、アラ還の芸人MC一覧

最後にあらためて現在、地上波のバラエティでMCを務めるアラフィフ・アラ還の芸人MCを見ていこう。

アラフィフが、サンドウィッチマンの伊達みきお(52歳)・富澤たけし(52歳)、バナナマンの設楽統(53歳)・日村勇紀(54歳)、有吉弘行(52歳)、千鳥の大悟(46歳)・ノブ(46歳)、麒麟・川島明(47歳)、ブラックマヨネーズの小杉竜一(53歳)・吉田敬(53歳)、アンタッチャブルの山崎弘也(50歳)・柴田英嗣(51歳)、フットボールアワーの後藤輝基(52歳)、バイきんぐの小峠英二(50歳)、劇団ひとり(49歳)、アンジャッシュ・児嶋一哉(54歳)など。ちなみに、かまいたちは山内健司(45歳)・濱家隆一(42歳)という「アラフィフ一歩手前」の年齢。

アラ還では、ダウンタウンの浜田雅功(63歳)、ウッチャンナンチャンの内村光良(62歳)、ヒロミ(61歳)、東野幸治(59歳)、爆笑問題の太田光(61歳)・田中裕二(61歳)、くりぃむしちゅーの上田晋也(56歳)・有田哲平(55歳)、ネプチューンの名倉潤(57歳)・原田泰造(56歳)・堀内健(56歳)、博多華丸・大吉の博多華丸(56歳)・博多大吉(55歳)、ナインティナインの岡村隆史(56歳)・矢部浩之(54歳)、さまぁ~ずの三村マサカズ(59歳)・大竹一樹(58歳)らがいる。

さらに世代が上のタモリ(81歳)、明石家さんま(71歳)、所ジョージ(71歳)も現役MC。

日村と伊達のニュースが相次いで報じられたため、ここであげたベテラン芸人たちがMCを務める番組は「体調不良からの活動休止。さらに代役起用や番組終了」までをリアルに考えなければいけないフェーズに入った感がある。

一方、チャンスが訪れるであろうアラフォー以下の芸人たちにしてみれば、本気でMCをしたいのなら、スキルを磨くだけでなく「好感度を高め、嫌われる要素を減らす」「健康的な状態がわかるように振る舞う」などの姿勢が求められる。

さらに最低条件としてあげられるのが、コンビ仲のよさ。サンドウィッチマン、バナナマン、千鳥、かまいたちを見れば、現在のバラエティMCにコンビ仲のよさが必須であることは間違いないところ。かつては「相方をほめるのは恥ずかしい行為」とみなす芸人は多かったが、現在は「そう考えるほうが恥ずかしい」という見方に変わっている。

もしかしたら「どれだけ照れずに相方愛をにじませられるか」が次の芸人MCを見極める1つのポイントなのかもしれない。

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