豊昇龍(C)日刊ゲンダイ

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 休場自体は大方の予想通りだ。

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 9月場所(13日初日)の番付編成会議が行われた11日の午前、横綱・豊昇龍(27)が休場を発表した。

 右足のケガでここ2場所は7勝9敗14休。7月末に右膝内側側副靭帯の部分断裂を修復する手術を行った。8月の夏巡業は全休。調整が遅れに遅れ、休場が既定路線となっていた。

 とはいえ、気がかりなのが本人の精神状態。この日、報道陣に対応した師匠の立浪親方(元小結旭豊)は、豊昇龍が不眠症や食欲減退に悩まされていると報道陣に説明。体重は10キロ近く落ちたようで、数日前には「稽古を何日か休ませてくれ」と言われたことも明かした。精神的に相当参っているようなのだ。

 横綱は土俵の最高位。重圧も大関とは比べものにならず、常にプレッシャーとの戦いを強いられる。

 若貴ブームで人気を博した3代目若乃花は、横綱として優勝がないまま引退。当時は不眠症に悩まされ、「眠れないから、夜中にビデオテープが擦り切れるほど、相手の映像を見ていた」と明かしていた。

 昭和の大横綱と言われた千代の富士も例外ではなかった。昇進1場所目をケガで休場すると、大関時代には考えられなかった反響と非難を受けた。「大変な地位に上がっちゃったな……」と、改めて自分の立場を実感していた。その翌場所に優勝した際、「何とか横綱の面目を保てた」と喜ぶより先に安堵したのは、紛れもない本心だろう。

 栃錦と共に栃若時代を築いた初代若乃花にも有名なエピソードがある。全勝の横綱同士の対戦が組まれた千秋楽前夜、緊張で眠れない若乃花は町の映画館にふらっと入った。すると、前方の席には翌日対戦予定の栃錦の姿が。若乃花は「同じ人間なんだな」と気持ちが楽になり、栃錦を下して賜杯を抱いた。

 かくも苦しい横綱という地位。豊昇龍もここを乗り越えられれば、殻を破って成長につながるのだろうが……。

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 豊昇龍の休場とあって、今場所で最も注目が集まっているのが霧島の綱とりと、熱海富士の大関とりだ。実は、この2人には、共通する「武器」がある。いったいそれは何か。●関連記事 【もっと読む】綱とり霧島、大関とり熱海富士に共通する「武器」 では、それらについて詳しく報じている。