RKC高知放送

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■揚田葵衣アナウンサー
「中土佐町の久礼大正町市場。アーケードの中央には『メジカ横丁』が設けられている。この日は平日ですが、朝からメジカの新子を求めてお客さんが並んでいる」

8月から10月ごろにかけて味わえる、メジカの新子。

生後1年未満のマルソウダガツオの幼魚で、モチモチとした食感が特徴です。

メジカ横丁では、朝釣れたメジカを漁師の家族らが、お客さんの注文に合わせて目の前でさばいて提供しています。

■岡山から来た人
「めちゃくちゃおいしいですね、歯ごたえもあって。かんきつ系の酸味がすごくおいしいです」

■東京から来た人
「高知を全て求めに来ました(笑)。これがきょうまず食べられて良かったです」

新子は、朝釣ったら昼までに食べろと言われるほど鮮度が落ちやすい魚。
このため、新子ならではのモチモチ食感を味わうには、地元で食べるのが1番です。

朝5時。メジカの新子を追うため、漁師歴10年の池田学さん(43)の船に乗り込みました。

■漁師・池田学さん
「普段はキハダマグロ漁ですね。今の時期は新子釣り。(今年は)ちょっと少ないというか、遅れちゅうというか、去年一昨年が多かったみたいやき、こんなもんかなと思いゆうですけど」

■揚田アナウンサー
「きょう釣れたら良いですね」

■池田さん
「頼みます」

久礼新港を出て30分。漁場に到着しました。
道具は、4メートルほどの竹竿に釣り糸と針が付いたシンプルなもの。
針の上には「潜行板」という、仕掛けを下げる板があり、揺れることでメジカを誘い、魚が掛かると海面に浮いてくるそうです。

船を旋回させ、自動でエサをまきながら、漁が始まります。

開始早々、反応が!

■揚田アナウンサー
「どこ!?」
■池田さん
「板がひっくり返っちゅうでしょ。おー!メジカや!それ上げて下さい」
■揚田アナウンサー
「手伝います!」

釣り好きの私も、漁を手伝います。

■揚田アナウンサー
「どうだ。あ、きてるー!きました新子―」
「すごい…スピーディーですね。面白い!」

再び仕掛けを落とすと―。

■揚田アナウンサー
「あれ板浮いていません?」
■池田さん
「食っちゅう食っちゅう、あげて」
■揚田アナウンサー
「きたきたきたきたーきた!」
■池田さん
「良いサイズですね」
■揚田アナウンサー
「これは新子サイズですか?」
■池田さん
「新子です。新子のほんまに1番良いがやないでしょうか」

メジカは、手で触れるだけでも弱ってしまうため、傷つけないよう針を外します。

■揚田アナウンサー
「すごい勢い、パワーがありますね。さすがカツオの仲間」

メジカは、筒を通って船の前方にある生けすに。池田さんは、鮮度を長く保つため、釣った魚をすぐに締めず、生けすで泳がせています。

■池田さん
「『朝釣ったら昼までに食べろ』なので、昼まで生かしちょったら晩も食べられる」

その後もメジカはとれ続け、入れ食い状態で休む暇がありません。

■揚田アナウンサー
「きましたー釣れた、1匹上げた、釣れましたメジカの新子!。普段ののんびりやる釣りと全然違います。時間との勝負」

漁を始めてから約1時間。

この日は、今シーズンで一番多い220匹のメジカの新子が釣れました。

■揚田アナウンサー
「終了です、お疲れ様でした」

■池田
「良かったほんまに」

実は、このメジカの新子。久礼で愛されている刺身文化にも、意外な歴史があります。では、ここで問題です。久礼大正町市場で、メジカが「刺身」で提供され始めたのは、いつごろからでしょうか。

①約15年前 ②約30年前③約50年前

ちなみに、RKCアプリで視聴者のみなさんに回答してもらった結果はこちら。一番多いのは・・・。

正解は「①約15年前」。

市場で、新子が刺身として提供されるようになったのは、実は15年ほど前。
それまでは、主にゆで節として販売され、刺身は、漁師が船の上や家庭で楽しむ特別な食べ方でした。

今では定番となった新子の刺身。その人気を支えているのが、鮮度へのこだわりです。

港に戻ると、釣れたばかりの「活きメジカ」の販売開始。
池田さんの妻・弥生さん(43)と2人でお客さんを迎えます。

注文を受けると、池田さんがすぐに締めて血抜きをし、弥生さんがクーラーボックスへ詰めていきます。
鮮度を守るための、夫婦の息の合った連携プレーです。

地元の人だけでなく、高知市内の飲食店などからも注文があるほどの人気です。

■池田さん
「ここより新鮮なのはないね。居酒屋さんは『使える魚や』言って、朝とれたものを晩食べるというので、すごく重宝してもらっています。やっぱり嬉しいですね、やった意味があった」

■弥生さん
「再々ケンカしていますけどね(笑)けど一緒に同じことをする中で、大変さも分かる。また来たいなと思っていただけるような、そんな販売をしたいなと思っています」

■池田さん
「毎年続けていって、この町にもっと人が来てにぎやかになって、年いった人が多いので、この灯が消えんように頑張っていこうと思います」

メジカの新子は、(漁があった時は)漁港近くの「道の駅なかとさ」や中土佐町内の飲食店、久礼大正町市場などで味わえます。

さばきたてのメジカの新子、ブシュカンとしょう油をたっぷりかけて、いただきます。

■揚田アナウンサー
「モチモチ。モチモチを通り越してブリンブリンですね。歯を押し返すくらいの弾力があります。噛むたびに新子の味わい、うま味が広がっておいしいです」

■揚田アナウンサー
「この時期の中土佐町は新子で賑わうんですか」

■なかとさ観光協会・村瀬さん
「メジカの新子は、8月のお盆から大体10月の中頃までがシーズンと言われていて、その時期は大変メジカの新子で賑わっています。土日は結構混みあったりするので、平日を狙って来ていただけたら嬉しいなと思います」

夏から秋に変わる今の時期にしか味わえない、メジカの新子。

鮮度にこだわる漁師たちの手によって、旬の味が、久礼のまちをにぎわせています。