◆置き配をやめたら、今度はポストを…

その後も置き配した荷物の封が破られる状況が続いた。

「あまりにも理不尽で管理会社へ報告することにしました。管理会社には『注意する』と言われたので、それで終わるだろうと思っていたんですが……全然変わりませんでした。それどころか、開封される頻度は増えてしまう状態でした」

あらためて対策を講じることにしたが……。

「もう一度、管理会社に相談したんですが、その時は違う担当者につながって、その担当者からは『置き配は、指定場所に置かれた時点で注文者の自己責任になるので、管理会社では動けない』と言われてしまいました。調べたところ、法律的にも『間違えた』と言われたらそれまでで、罪には問えないそうでした……」

藤田さんは置き配をやめることにした。

「それで置き配を開けられる被害は止んだんですが、今度は隣人が集合ポストにある私のポストを開けているところを目撃してしまい……。隣人の奥さんと遭遇するたびに逆ギレされるので、ストレスも溜まっていて……。数カ月後に更新が控えていたので、結局、引っ越すことにしました」

悪いことをしているという自覚がない人間にとって、信用のうえに成り立つ置き配というシステムは、興味を満たすおもちゃとなってしまうのかもしれない。

<TEXT/ 和泉太郎>

【和泉太郎】
込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め