韓国のメモリ生産能力が2028年までに月60万枚増加、中国CXMTは月30万枚増で韓国との差がさらに拡大する見込み

韓国銀行の報告によると、SamsungとSK Hynixによる国内生産設備の増強を背景に、韓国はメモリ半導体の生産能力で中国に対する優位を今後さらに広げる見通しです。中国側も大規模な増産を進めていますが、歩留まりや技術面の制約から、実際の生産量では韓国との差が名目上の生産能力以上に開く可能性があると分析されています。
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Samsung, SK Hynix Expansion to Boost Korea’s Memory Chip Lead Over China - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-09-04/korea-s-memory-chip-lead-over-china-set-to-grow-report-says
韓国銀行によると、韓国ではSamsungとSK Hynixが積極的に国内の生産設備を拡張しているとのこと。2028年までに新たな半導体工場が稼働することで、韓国全体のメモリ半導体の生産能力はウエハー換算で月間約60万枚分増加する見込みです。
同じ期間に、中国のCXMTも生産能力の大幅な拡大を計画しています。CXMTの現在の生産能力は月間約30万枚ですが、2028年までに最大約60万枚まで引き上げられる可能性があると韓国銀行は予測しています。つまり、CXMTだけでも月間約30万枚分の生産能力が新たに加わる計算です。
中国のメモリメーカーも、生産能力を拡大するために巨額の資金調達を進めています。CXMTは2026年7月、中国で過去2番目の規模となる新規株式公開(IPO)を実施し、約100億ドル(約1兆5000億円)を調達しました。また、NAND型フラッシュメモリを手がける長江存儲科技(YMTC)も、2026年中に46億ドル(約6900億円)規模の株式の売り出しを計画しています。

ただし韓国銀行は、単純な設備上の生産能力だけを比較すると、中国の実力を過大評価する可能性があると指摘しています。CXMTは世界の名目上のメモリ生産能力の約15%を占める一方、実際の世界出荷量に占める割合は約8%にとどまります。歩留まりや技術面での制約があるためで、実際の生産量では韓国と中国の差が名目上の生産能力以上に広がる可能性があります。
CXMTは上海で新工場「Shanghai Fab 1」の建設も進めています。これは中国政府が推進する半導体産業の自給体制強化の一環で、原材料や製造装置から、パッケージング、半導体設計までを国内でそろえる幅広いエコシステムの構築を目指すものです。中国メーカーが国内サプライチェーンを強化すれば、長期的には韓国メーカーの市場シェアに構造的な圧力がかかる可能性があると韓国銀行はみています。
一方、韓国銀行は先端メモリ分野について、韓国が今後数年間は中国に対する技術的優位を維持するとみています。中国企業は、アメリカによる輸出規制や貿易上の制限によって最先端の半導体製造装置や設計ツールを入手しにくい状況が続いており、CXMTが当面中国国内市場を中心とする事業を展開せざるを得ないとみています。

2028年までの設備増強だけを見ても韓国側の増加幅はCXMTを上回りますが、歩留まりや先端技術の差まで考慮すると、実際のメモリ出荷量における韓国の優位はさらに大きくなる可能性があります。
