「わかめ」を食べる際の”3つの注意点”はご存じですか?管理栄養士が解説!

わかめの健康効果や食べる際の注意点はどのようなものでしょうか。メディカルドック監修管理栄養士が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『乾燥「わかめ」は生よりも”何の栄養”が約6倍もあるのか?注意点も管理栄養士が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修管理栄養士:
會田 千恵美(管理栄養士)

認定こども園で管理栄養士として給食管理・調理・食育を行っています。離乳食アドバイザー(一般社団法人母子栄養協会)・食育インストラクター1級(NPO日本食育インストラクター協会)・和食文化継承リーダー認定を取得し、子供たちが食に興味をもち、おいしいと笑顔で言ってもらえるように励んでいます。

わかめとは?

わかめは海岸の浅い岩礁域で育つ褐藻類の海藻です。日本では北海道南部から九州の温帯域の沿岸で見られます。ヨウ素やマグネシウムなどのミネラルや食物繊維を含んでおり、加工して長期間の保存もできることから日本では古くから食べられています。大部分が養殖されていて、原藻から茎、めかぶなどを分けた葉の部分を湯通しし一度塩蔵した後に塩抜きをしたものを「生わかめ」と呼ぶことが多いです。原藻を加工し乾燥させた「乾燥わかめ」があります。
茎やめかぶも食用として食べられています。
海藻は色素の違いにより褐藻類、紅藻類、緑藻類などに分類され、わかめは褐藻類に入ります。

わかめの健康効果

腸内環境を整えてくれる効果

食物繊維が豊富に含まれているので、腸内環境を整える働きが期待されています。腸内の健康維持に役立つ可能性があります。

発育に必要な栄養素を補う効果

わかめには、成長期に必要なミネラルやヨウ素などを含んでおり、発育に必要な栄養素を含む食品のひとつです。

正常な血圧の維持を助ける効果

わかめにはカリウムなど、正常な血圧の維持に関与する栄養素が含まれています。これらの栄養素は体の機能維持に必要とされています。

骨や歯の健康を維持する効果

わかめには、骨や歯の形成に必要なカルシウムやマグネシウムだけではなく、リンも含まれるため、骨や歯の健康を維持する効果が期待されています。

わかめを食べる際の注意点は?

乾燥わかめを戻す量に注意

成人のヨウ素の推奨量は1日140μgです。生わかめで約17gで、乾燥わかめの水戻しで約11gになります。乾燥わかめは、戻すと10~12倍になるため、約1gで推奨量に達します。
わかめには過剰摂取を防ぐために策定された耐容上限量が設定されている栄養素が含まれています。ヨウ素の耐容上限量は1日3,000μgです。乾燥わかめ(水戻し無し)を大量に摂取した場合、理論上は約30gで耐容上限量に達します。

乾燥わかめを戻さず、そのまま食べることも可能ですが、胃の中で水分を含めば膨らみますので、まれに腹部膨満感などの消化器症状がみられることがあるかもしれませんので気を付けてください。

食塩の摂りすぎに注意

茎わかめは元々塩分相当量が100g中7.9gと高いので、調理する前に水にさらして塩抜きをしたほうがよいです。調味料の使用も控え、食塩の摂りすぎに注意しましょう。
食塩相当量の摂取目標は、成人男性で1日7.5g未満、成人女性で1日6.5g未満です。
高血圧及び慢性腎臓病(CKD)の重症化予防のための食塩相当量は、男女ともに1日6.0g未満となっています。

生食用以外のわかめをそのまま食べない

生食用わかめはそのまま食べることができますが、海から水揚げされたばかりの茶褐色の生わかめは、海水に潜む腸炎ビブリオ菌が付着している場合があり、食中毒を起こす場合があります。感染すると激しい腹痛や水様性の下痢、発熱、嘔吐などの症状がみられるので、注意が必要です。
腸炎ビブリオ菌は真水に弱い菌です。生で食べる場合は、きちんと流通管理され販売されている生食用わかめを食べるようにしましょう。

「わかめの栄養」についてよくある質問

ここまでわかめについて紹介しました。ここでは「わかめの栄養」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

わかめと乾燥わかめ、どちらが栄養が高いでしょうか?

會田 千恵美

乾燥わかめのほうが栄養価は高いですが、水戻しをした場合ですと生わかめとそれほど差はないです。乾燥わかめの栄養価は濃縮されている分、100g中でみるととても高いですが、生わかめと同じ量をそのまま食べることは難しく、摂りすぎてしまう栄養素もあるので、注意が必要です。

わかめを食べ続けるとどんな効果がありますか?

會田 千恵美

腸内環境が整いお腹がすっきりした状態を保てたり、正常な血圧の維持などの効果がある可能性があります。ただし、食べ過ぎると甲状腺機能に影響を及ぼす可能性が高まったり、お腹がゴロゴロするなどの腹部の異常が現れる場合があります。また、塩分の摂りすぎで逆に生活習慣病の発症につながってしまう場合もあるので注意が必要です。

まとめ

わかめに含まれる食物繊維やミネラルには、腸内環境を整える働きが期待される栄養素や、骨や歯の形成に必要な栄養素が含まれています。わかめに限らず海藻類には同じような効果のあるものもあるので、いろいろな海藻を毎日少しずつ取り入れていけると良いと思います。摂りすぎによるリスクもあるので、食べ過ぎに注意しましょう。また、食事は一つのものを多く食べるのではなく、いろいろな種類の食べ物をバランスよく食べることが大事です。

「わかめ」と関連する病気

「わかめ」と関連する病気は7個ほどあります。各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

内分泌・循環器系の病気

甲状腺機能低下症

心疾患

慢性腎臓病

動脈硬化症


整形外科の病気

骨粗鬆症

産婦人科に関連する病態

胎児の先天異常

死産や流産

「わかめ」と関連する症状

「わかめ」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。

わかめに関連する症状

吐き気嘔吐

眠気

脱力感

ふるえ

食欲不振

便秘

下痢

参考文献

日本食品標準成分表2020年版(八訂)(文部科学省)

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書(厚生労働省)

農林水産省:わかめ