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便利になればなるほど、デジタルに頼り切って大丈夫なのか──。

「デジタルデバイド(情報格差)」について、弁護士ドットコムニュースが読者の体験談を募集したところ、さまざまな声が寄せられた。

これまで紹介してきたのは、スマホやパソコンを使いこなせず、サービスから取り残される人たちの困りごとだ。

一方で、寄せられた声を見ていくと、別の問題も浮かび上がる。学校での「1人1台端末」やキャッシュレス決済など、デジタル化が生活の隅々まで広がったからこその戸惑いや不安だ。

通信障害や災害などで「使えなくなったらどうするのか」。便利さを享受しながらも、あえてアナログな手段を残しておく必要性を感じている人もいるようだ。

●学校で「1人1台」でも…教員から戸惑い

GIGAスクール構想により、学校現場では児童・生徒が1人1台の端末を使う環境が整備された。一方で、実際に子どもたちと接する教員からは、思わぬ影響を訴える声も上がっている。

「小学校の教員をしてます。1人1台タブレットを支給され、使わないといけなくて現場は大変です。文字を正しく書けない子が増えている気もします。また、タブレットが楽しいからとやり続ける子がいて、引き剥がすのに一苦労。タブレット依存について予測できなかった文科省は、現場の声をもっと聞いてもらいたい」(埼玉県・50代女性)

端末を使う機会が増える中、日常生活でのスマホとの付き合い方を心配する声もある。

「歩行者も歩きスマホになり、『通ります』と声かけるとハッとする。優先は命です」(地域・年代・性別不明)

高齢の家族がスマホをめぐる、こんな困りごとも寄せられた。

「高齢の母がスマホを使うのは良いが、通話終了時にスワイプして消さないので何度もリダイヤルしてくるので困る」(大阪府・50代男性)

●「使えなくなったら?」デジタル依存への不安

買い物や支払いまでスマートフォンに集約されていく中、「デジタルだけに頼ること」への不安を訴える声もあった。

「デジタル化で困ったことはないが、太陽フレアが起こったり核戦争が引き起こされたりしてスマホが使えなくなれば、現金をほとんど持ってない人たちはいくら資産があっても何もできなくなるので、アナログ的な方法も大切でしょう」(京都南部・40代男性)

もっと身近な場面でも、決済手段が限られて困ったという体験談が寄せられている。

「初めて行ったお弁当屋さんで会計でカードを出したら、『現金かPayPayのみです』と言われてヒヤっとした」(地域・年代・性別不明)

キャッシュレス化が進んでも、どこでも同じ決済手段が使えるわけではない。スマホやカードだけでなく、現金も持っておく。そんな「保険」が必要だと感じる人もいるようだ。

●デジタル時代でも「アナログ」は消えない

一方、社会全体がデジタル化しても、仕事や生活の現場では、昔ながらの方法がまだ現役だ。

「いまだに『ファックスくれ』って言うクライアントがいる。『あんたのとこファックスないの?会社やのに?』と言われます」(地域・年代・性別不明)

複数の決済手段を使い分けているという人もいる。

「スマホでできることが増えて楽になった。しかし、店によって使えないペイがあり、困るときがあるので、結局カード決済や現金払いを選ぶことがある」(福岡市博多区・60代女性)

デジタルかアナログか・・・その二者択一ではなく、いざというときの「逃げ道」として、複数の手段を残しておく。寄せられた体験談からは、そんなデジタル社会との付き合い方も見えてくる。