40代突入の金属バットがポロリ「東京はもう嫌いなんスよ」…大阪から中指を立てる《等身大の本音》

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長髪に猫背、コテコテの泉州弁で畳みかける友保隼平(41歳)と、丸刈りで淡々とボケる小林圭輔(40歳)。高校の同級生だった2人が2007年に結成した、吉本興業所属の漫才コンビ「金属バット」である。毒と偏見を織り交ぜたしゃべくり漫才で、熱狂的な支持を集めている。

そんな2人が、今年7月に初写真集『40×40 ドキュメント金属バット』(大洋図書)を刊行した。総撮影時間144時間、撮影枚数2万6726枚。劇場や楽屋だけでなく、自宅、居酒屋、動物園、入浴中の姿まで収められている。なぜ金属バットが写真集を出したのか。そもそも、なぜこの企画を引き受けたのか。2人の素顔に迫った。

「写真集なんか出したくなかった」

──初となる写真集を発売しましたが、どういった経緯で出すことになったのでしょうか。

友保「もともと写真集なんか出したくなかったですし、出してる芸人はほんまにヨゴレやと思ってました。みっともないなって。まあ、今までも何度かお話を頂いたことがあったけど、こういう話ってことごとく途中で立ち消えになってたんですよ。だから、『どうせなくなるやろ。いいっすよ、いいっすよ』って軽いノリで。それが、今回はなくならんくて。『しもうた、やってもうた!』って(笑)」

小林「まあ、『実話ナックルズ』とかを出しているイカつい出版社なんで。断ったら何されるかわからんし、従うしかないですよね」

友保「撮影が始まってからも、途中から楽しくなったりもしてないですね。『イヤやなぁ』と思いながらずっと震えてました」

──撮影で特に印象に残っている場面はありますか。

友保「動物園で、サイの遊具にまたがったところですね。当日、カチカチのジーパンを穿いて行ってもうて、全然またがられへん。それなのにカメラマンから『早く!』と急かされて。観光地だから周りには外国人の子どもがパンパンにいたんですよ。世界中の子どもから指さして笑われました。日本の恥を晒してしまった、その時の表情も収められてます」

小林「僕は電気コードがいっぱい並んで、『電圧注意』と書いてあるところ。『このコードを髪の毛みたいにしてください』と言われて。ちょっとだけ死を覚悟して。命懸けの撮影だったと思ってます」

友保「ちなみに、乳首のドアップも収録されていますが、これはどちらのものなのか、あえて秘密にしときます。想像の余白を残したいんで(笑)」

「写真集より、リアルの俺のチンコだけを見とけ!」

──芸人仲間や周りから反応はありましたか。

友保 「マジで何にもないですよ。『写真集、出したらしいな』くらい。たぶん芸人は誰も手に取ってないと思います。楽屋に置く? なに言ってんですか。そんな猛獣の檻の中に置いたら、ボコボコにされるに決まってるじゃないですか」

小林「僕は写真集のこと、親にも言ってないんですよ。嫁も知ってはいるだろうけど、見てないと思う」

友保「オレは嫁に『写真集より、リアルの俺のチンコだけを見とけ!』って言ってるから」

──ご自身のイチモツに相当の自信が?

友保デカマラやと思ってますよ。この前もグアムに行った時、空港で俺だけ2度も身体チェックされて。最後に股間をポンポンって叩かれたんですよ。たぶん、チンコがデカくて引っかかったんですわ」

小林「僕、自分がデカいって気付いてなかったんですよ。でも、自慢してくる友保のを見たら、あれ? 僕もデカかったんや! って分かったんですよ」

友保「コイツ、結婚もして最近やっと面白いこと言えるようになったんですよ」

──二人の結婚生活は想像が付きません。

友保「吉本のセックスシンボルだった俺たちが結婚ですよ。俺はずっとチューして、ずっと嫁を抱いてます。手を繋いで、暇さえあればグルグルしてる」

小林「グルグルってなんや。僕は『飯!』しか言わない。それか、嫁が変なことしてないかじっと監視してます」

「東京が嫌いなんですよ」

──愛の巣と仕事の拠点は大阪。今後、東京に移すつもりはありますか。

友保「いや、もう東京が嫌いなんですよ。マジでクソな街になりましたね。電車にも乗らなあかんし、臭いし、汚いし、タバコも吸えへん。居酒屋も、いかにも吸えそうな顔をしてるのに、入ったら吸われへん。いけそうでいかれへん女みたいな。なにより、とにかく坂が多いのもイヤ」

小林「たしかに坂は多い。大阪には大きな坂は1個くらいしかないもん。タモリさんは坂道が好きらしいけど、あの人は人生楽しんではるから。僕らはカツカツで生きてる。坂がしんどいです」

友保「町で言うと、この(インタビュー現場の)新宿もイヤやわ。ウチらみたいな上品な人間にとって、ホストやキャバ嬢、キャッチは怖い。とにかく苦手なんです」

小林「強いて言うなら、上野は好きかもしれん。大阪の京橋にすごく似てるんですよ。僕、ずっと京橋のコンビニで働いてたんで、雑多な感じが落ち着きますね」

友保「まぁ、こんなボロカス言ってても、大阪で仕事がなくなったら、ホイホイ行きますよ。『前から東京に来たかったんです』みたいな顔して全然行きます」

──今日は東京の舞台で4ステージ。金属バットはテレビより舞台を重視しているイメージです。理由やポリシーがあるのですか。

友保「なんか吉本の面接みたいやな。それは……」

取材・文/竹ノ塚豊(ライター)

【後編】『「漫才で死ぬまでダラダラずっと食えたら」漫才コンビ・金属バットがテレビより舞台を選ぶ”アナーキーな仕事観”』につづく

【つづきを読む】「漫才でダラダラずっと食えたら」漫才コンビ・金属バットがテレビより舞台を選ぶ”アナーキーな仕事観”