百年構想リーグでは主力も…。わずか17分間のプレータイムに留まる湘南FW石井久継は定位置を掴めるか
湘南ベルマーレ側の交代ボードに「16番OUT 77番IN」が出されたのは、スコアが1-3になった後の76分だった。
「攻撃的に行く意図は伝えられました」
長澤徹監督からそのような指示を受けてピッチに立ったという21歳のFW石井久継は、交代で退いたアルトゥール・シルバと同じボランチに入った。
プレータイムは14分間と後半アディショナルタイム。チームは2点を追いかける展開。さらにシャドーやフォワードといった攻撃的なポジションを主戦場にする石井にとってボランチは、公式戦ではほぼ経験のないポジションでもある。
プロ3年目の石井は百年構想リーグで15試合に出場し、2得点をマーク。そのうち9試合はスタメンに名を連ね、チームを引っ張るひとりとして存在感を放った。
ロス五輪世代の中心選手としても期待されている。そんな石井だが、2026/27シーズンは消化した5試合のうち、4試合にメンバー入りするも、ピッチに立ったのは2試合のみ。プレータイムは第3節のテゲバジャーロ宮崎戦での3分と、今節の14分の計17分間に留まっており、ベンチを温める時間が長くなっている。
まだ序盤戦とはいえ、ほとんど出番を得られていない現状を、石井はどう捉えているのか。
「テツさんは自分をフォワードとして考えていると思いますので、(西野)太陽君や(山田)寛人君が点を決めていて、同じポジションとして悔しい気持ちはあります。ただ、あの2人は上手いし、点も取れるし、守備もできるので、見習いながら、練習から負けないようにやっています」
今節のボランチ起用も、きっと悔しさがあるはずだ。それでも「出られるならどこでもいいです」と話すのは、実戦でアピールするチャンスを得られるからだろう。そして定位置を掴むために必要なのは「ゴール」だと強調する。
「今日みたいに負けている展開の中で、誰を起用しようかとなった時に『久継が一番点を取ってくれそう』と思って使ってもらえるようにならないといけない。練習からその信頼を勝ち取れるようにやっていきたいです」
今はもがき苦しむ面もあるだろうが、それを乗り越えた先にどんなプレーを見せてくれるか。石井のピッチで躍動する姿が見られる日を、そして背番号77のチームを勝利に導くゴールにも期待したい。
取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)
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