千葉豪雨で死者…被害相次ぐアンダーパス 冠水前に通行止めの動き 自動で作動「エアー遮断機」も【なるほどッ!】
「news every.」でニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。4日のテーマは、「被害相次ぐアンダーパス 冠水前に規制」です。
■千葉豪雨 県管理のアンダーパスだけで9か所冠水

大雨のときに冠水しやすく、甚大な被害が起きる可能性もあるアンダーパス。被害を防ぐための取り組みについて、お伝えします。
先月、千葉県を襲った記録的な豪雨では、県が管理する24のアンダーパスだけでも9か所が冠水しました。
千葉市中央区では、冠水したアンダーパスで車が水没し、男性が死亡するなど、千葉豪雨ではアンダーパスの冠水で2人が死亡しました。
冠水被害は他にもあります。
先週、石川県金沢市や、富山県氷見市でも発生しました。さらに3日は、秋田市でアンダーパスの冠水が起きています。
そこで、こうした冠水が起きる前に、一部で通行止めの規制を行うことにしたということです。
■全国に3841か所 特に冠水リスク高い6か所

そもそもアンダーパスは渋滞緩和などのために整備されているもので、いま全国に3841か所もあります。
このうち国が管理するアンダーパスの中で、過去に冠水したなど国土交通省が特に冠水リスクが高いとしたのが次の6つです。
(1)北海道釧路市 国道44号
(2)山形県酒田市 国道7号
(3)山形県鶴岡市 国道112号
(4)新潟市 国道7号
(5)鳥取県米子市 国道9号
(6)高知県須崎市 国道56号
この6か所のアンダーパスでは、冠水が起きる前に通行止めを実施することになります。この通行止めは冠水の可能性がある場合に、4日から実施されます。
千葉市中央区のアンダーパスでは、先月の豪雨被害を受けて、先月31日からすでに導入されました。
■レベル4大雨危険警報も…規制の指標は

規制が行われる指標をみていきます。
対象となるアンダーパスがある地域で、次の3つのうちいずれかに該当した場合、規制が行われます。
(1)レベル4大雨危険警報が発表された場合
(2)1時間雨量が規定の雨量に到達した場合(予測含む)
(3)道路の管理者や警察が冠水の可能性があると判断した場合
(2)の規定の雨量は場所によって異なるのですが、4日に一時レベル3大雨警報が出ていた高知県須崎市の国道56号のアンダーパスの場合、1時間雨量が75ミリに到達すると、規制が行われるということです。
現時点では、通行止めの看板やバリケードなどで規制を知らせていて、将来的には自動式や遠隔操作式の遮断機の導入も検討しているということです。
米子市や須崎市にお住まいの人は、この機会にこれらの国道が通行止めになったらどうしようかなと考えておくのもいいのかもしれません。
■自動で出るバルーン…静岡市内で設置進む

ここまでは国のアンダーパスの冠水対策をお伝えしましたが、すでにアンダーパスの冠水時の対策を行っている自治体もあります。
静岡市内で設置が進められているのが、空気でふくらむ「エアー遮断機」です。機械が一定の水位を感知すると、バルーンが自動で出て通行止めをします。
普段は道路脇に設置された白いボックスの中に収納されていて、アンダーパスの水位が15センチに達すると自動で作動します。
静岡市では、市内19か所のアンダーパスを映像で常時監視していますが、危険を察知してから現場に向かって通行止めにするには時間がかかったり、職員が被災する可能性があったりするため、この遮断機を活用しているということです。
来年度以降、さらに静岡市内4か所のアンダーパスに設置する予定だということです。
■「冠水した道路には進まない勇気が必要」

大雨のとき、非常に危険が伴うアンダーパス。大雨災害に詳しい東京通信大学の松尾特任教授は、そもそも「冠水した道路には進まない勇気が必要」としたうえで、「本当に移動しないといけないのか、2時間その場で待てるなら待つことも大事」だと話しています。
最近の雨は、いつどこで降るか予想が難しくなっています。冠水で命の危険もあります。十分に気をつけてお過ごしください。
(9月4日放送『news every.』より)