すでに被災地へ義援金を送りましたが、さらに「ふるさと納税」で支援しても大丈夫? 同じ年に両方寄付すると税金の扱いはどうなるのでしょうか?
義援金を送った年でもふるさと納税はできる?
すでに被災地へ義援金を送っていても、同じ年にふるさと納税をすることは可能です。ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付することで、一定の上限まで寄付額のうち2000円を超える部分について所得税や住民税の控除を受けられる制度です。
例えば、災害発生時に義援金を送り、その数ヶ月後に別の自治体へふるさと納税をすることもできます。また、被災した自治体がふるさと納税による災害支援を受け付けている場合は、同じ地域を継続して支援することも可能です。
ただし、「義援金」と「ふるさと納税」は名称こそ異なるものの、寄付先や寄付方法によっては、税制上同じ種類の寄付として取り扱われるケースがあります。両者は必ずしも別々の控除枠になるわけではないため、追加でふるさと納税をする際は注意が必要です。
義援金とふるさと納税で変わる税金の仕組み
被災した地方公共団体の災害対策本部などへ直接送った義援金は、一定の要件を満たすと「特定寄附金」となり、寄附金控除の対象です。また、地方公共団体への寄付にあたるため、原則としてふるさと納税にも該当します。
さらに、日本赤十字社や中央共同募金会などが災害義援金を受け付けるために設置した専用口座への寄付も、最終的に地方公共団体の義援金配分委員会などへ送られるものであれば、原則としてふるさと納税として扱われます。
そのため、「義援金を3万円、ふるさと納税を5万円したので、それぞれ別に控除枠が使える」とはかぎりません。義援金もふるさと納税に該当する場合は、両方の寄付額を合計したうえで控除額を確認する必要があります。
ただし、すべての寄付や支援金が同じ税制上の対象になるわけではありません。寄付先や資金の使途によって取り扱いが異なるため、寄付する前後に募集団体のWebサイトなどで確認しておくと安心です。
同じ年に義援金とふるさと納税をするときの控除と手続き
ふるさと納税では、一定の上限まで、寄付額の2000円を超える部分が所得税や住民税の控除対象となります。ただし、この上限は年収だけで決まるものではなく、家族構成や所得、ほかに受けている所得控除などによって変わります。
義援金がふるさと納税に該当する場合は、その金額も含めて上限を考えることが大切です。すでに多額の義援金を送っている人が、通常どおりの感覚で追加のふるさと納税をすると、合計額が上限を超える可能性があります。上限を超えた部分は、ふるさと納税に適用される住民税の特例控除を十分に受けられず、自己負担が増えることがあります。
また、控除を受けるための手続きにも注意が必要です。日本赤十字社などを通じた一定の災害義援金は、税制上ふるさと納税に該当しても、ワンストップ特例を利用できない場合があります。控除を受けるには、確定申告によって寄附金控除の手続きを行わなければなりません。
なお、確定申告をすると、それまで自治体に提出したワンストップ特例の申請は無効になります。すでにワンストップ特例を申請したふるさと納税がある場合も、義援金とあわせて確定申告に記載する必要があるため、寄付先や金額を事前に整理しておくとよいでしょう。
義援金を送った人は寄付額と寄付先を確認してからふるさと納税をしよう
被災地へ義援金を送った年でも、追加でふるさと納税をすることは可能です。ただし、義援金の寄付先や方法によっては、税制上ふるさと納税として扱われるものがあります。その際は、義援金とふるさと納税の寄付額を合計して控除上限を確認することが大切です。
また、寄付先によってはワンストップ特例を利用できず、確定申告が必要になるケースもあります。追加で寄付をする前に、寄付先の税制上の取り扱いやこれまでの寄付額を確認し、必要な手続きを整理しておきましょう。
出典
国税庁 No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)
国税庁 被災地の地方公共団体に設置された災害対策本部等に対して義援金を支払った場合
国税庁 日本赤十字社、社会福祉法人中央共同募金会等に対して義援金を支払った場合
国税庁 被災地の地方公共団体に設置された災害対策本部等に対して義援金を支払った場合
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

