阪神・佐藤輝明「ホームラン記念日」に2発 最速タイ6年目で500打点到達 3戦連発で3冠王へ加速
◇セ・リーグ 阪神7-4ヤクルト(2026年9月3日 神宮)
阪神・佐藤輝明内野手(27)が3日のヤクルト戦の初回に右前適時打を放ち、長嶋茂雄ら6人が記録していたプロ野球最速「入団6年目に500打点」を達成した。3回には3戦連発となる33号ソロ、5回には34号2ランを放ち3安打4打点の大暴れ。1977年に王貞治が当時の世界記録を更新する756号本塁打を放った「ホームラン記念日」に、1人でON級の働きで勝利に導き、優勝マジックを18に減らした。
佐藤輝が無双状態に突入した。3戦連続本塁打、今季4度目の1試合2発、14度目の猛打賞、そして1試合4打点--。威勢のいい数字が並ぶ。その頼もしすぎるバットなくして、チームの勝利は語れなかった。
初回の右前適時打で、長嶋茂雄ら過去6人しか達成していないプロ野球最速記録「入団6年目で通算500打点」に到達した。だが、喜びに浸ることなく、「僕だけの力じゃなくて塁に出てくれるおかげ。感謝している」と仲間の支えに頭を下げた。
3回に33号ソロ、5回には34号2ランと勢いは止まらず、森下に今季初めて3本差をつけた。「いいスイングができた」。77年9月3日に王貞治がハンク・アーロンを抜く世界記録756号本塁打を放った「ホームラン記念日」に、かつての「ON」をほうふつとさせる圧巻の活躍をやってのけた。
初対戦のルーキー増居を、あっさりと攻略した。左腕が降板するまでの2打席連続で、いずれも変化球を捉えた。投手の特徴が頭に入っていた証拠だ。
「しっかりイメージしながら。いいバッティングができた」
試合前に野手に配られる資料には、ボールの回転数などを測った「トラッキングデータ」や、統計データの「セイバーメトリクス」の指標がズラリと並んでいるという。今季序盤、紙上スペースの関係で投手の「空振り率(ウィフ=Whiff)」を示す項目がカットされたことがあった。それにすぐに気付いたのが、佐藤輝だ。
これは、投手がどの球種で空振りを奪っているかが一目でわかる数字。需要が低いと判断されて削除された項目を、再掲載するようにスタッフに求めた。
「いろんな指標を見ていて、ウィフはそのうちの1つですね。対戦する投手の得意ボールは何か、それを認識しておくのはとても大事だと思っているので」
頼るのは、決して感覚だけではない。客観的な物差しでマークすべき球種を叩き込んでゲームに臨む。打撃3部門トップを快走する打率・324、34本塁打、91打点の成績は、綿密な準備のたまものだ。「チームを勝たせるには打点ないとダメなので。まあ、頑張ります」。規格外のパワーと分析に優れた頭脳の融合が、3冠王、そして連覇へと突き動かしている。(倉世古 洋平)
○…佐藤輝(神)が初回の右前適時打で通算500打点を達成。プロ6年目の達成は57年中西太(西鉄)、63年長嶋茂雄(巨)、86年原辰徳(巨)、91年清原和博(西)、08年村田修一(横浜)、23年村上宗隆(ヤ)に続く7人目のプロ野球最速記録。左打者では村上に続く2人目。なお780試合目は7人の中で最も遅い到達となった。
○…阪神選手として500打点は24年の大山以来17人目で、生え抜きでの達成は14人目。入団6年目は田淵幸一、掛布雅之、岡田彰布、大山の8年目を大幅に更新。780試合目も田淵の797試合を上回る最速記録となった。

