インフラの点検や災害発生時の被災状況の把握に活用も 県がKDDIと地域活性化に向けた包括連携協定締結
スマートフォンの契約は3300万回線。大手通信キャリアが持つ技術やデータを活用した、県内の様々な地域課題の解決が期待されます。
県は、通信大手のKDDIと地域活性化に向けた包括連携協定を結びました。
KDDIの松田浩路社長が県庁を訪れ、村岡知事と協定書に署名しました。
協定では、スマートフォンの位置情報を基にした人流データをKDDIが提供し、県が観光の分析に活用します。
KDDIはこの最新鋭のドローンポートを、県内20か所に設置する方針です。
宇宙分野などの先進的な技術を持った企業と県内企業をKDDIがマッチングすることで、新たな事業の創出も期待されています。
山口市には半世紀以上前の1969年、パラボラアンテナで有名なKDDIの山口衛星通信所が開設されています。
2020年にはJR新山口駅前のKDDI維新ホールのネーミングライツを取得した縁もあり、KDDI側から地域貢献を申し出て協定に至ったということです。
KDDIが包括連携協定を結ぶのは、全国7県目となります。
KDDIの松田浩路社長は、岩国市出身です。
KDDIは国内唯一の衛星通信所がある山口を「宇宙への玄関口」と位置づけ、宇宙通信事業を進めようとしています。
山口は今後どのような役割を担うのか。故郷・山口への思いとともに、松田社長に聞きました。
岩国市出身の松田浩路さん54歳は2025年4月、KDDIの社長に就任しました。
田中アナウンサー
「山口は久しぶりですか。」
KDDI 松田浩路社長
「そうですね。ただ2ヶ月前にも協定の準備で来ましたし、お盆は岩国の実家に帰っています」
山口との関わりを続けているという松田社長。
今回の協定では、宇宙産業の振興や地域課題の解決に向けて、県などと連携していくことになりました。
その背景にあるのが、山口市にある「山口衛星通信所」です。
1969年に開設され、太平洋やインド洋上の衛星を使って、海外との電話や国際テレビ中継などを支えてきました。
南極・昭和基地との通信などにも利用され、半世紀以上にわたって日本と世界をつないできたKDDIの重要な拠点です。
「本当にテクノロジーがですね。一つ大きく変化をする、一段ステージが変わる段階にあると思ってまして、その一つが宇宙の産業の発達ということだと思っています。
そうした観点から山口衛星通信所というのは宇宙産業の発達とともに非常に大事な拠点になるだろうと。宇宙とのゲートウェイ(玄関口)なんですね」
衛星の打ち上げ数は2016年に220機だったのが、2025年は4500機と、宇宙市場の開拓は急速に進んでいます。
そんな中、KDDIは国内でいち早く、スペースX社のスターリンクと連携し、宇宙通信の進化が県民にとっても身近なものになりつつあります。
KDDI 松田浩路社長
「これからもっと宇宙と近くなってきますと、自分の今の皆さんがお持ちのスマートフォンが宇宙とつながるという時代なんですね。すると空が見えればどこでもつながるという世界になるということは安心という観点でも重要ですし、利便性という観点からも重要で、そうした宇宙が果たす役割というのは非常に大きくなってきていると思っています。」
そして松田社長が「宇宙への玄関口」として山口に期待しているのは、通信だけではありません。
KDDI 松田浩路社長
「宇宙から見たら地球のどこにデータを送るのが一番効果的だろう、効率的だろうかと。自然災害も少なくて電波も通りやすい場所なんですねここは。かつそうした宇宙から選ばれる街という形をしていますけれどもそういった意味ではこの山口衛星通信所、山口県、山口市というところにしっかりと宇宙から見たときのプレゼンスを高めていきたいなと」
宇宙から地上に送られる大量のデータを日本国内のネットワークへつなぐ拠点として、山口の存在感を高めたい考えです。
松田社長に、最後に聞いたのが山口での思い出です。
田中アナウンサー
「山口への思いというのは」
KDDI 松田浩路社長
「中学時代に秋吉台ウルトラクイズというのが確かあったと思うんですけど。私あれの第1回か第2回に岩国から秋吉台まで自転車で友達と一緒に参加したんです。1問目が正解だったんですけど、それがテレビに映ってビデオに録画した覚えがある」
松田社長が少年時代を過ごした山口。
いま目指すのは、故郷・山口を「宇宙への玄関口」にすることです。
