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お笑い芸人オードリーがニュースの最前線を徹底取材する「newsオードリー.」。その第2弾のテーマは、大雨災害。ゲリラ雷雨や都市型水害に潜む危険とは? オードリー春日が災害級の大雨を身をもって体験取材する。

■木原気象予報士「なめてかかっちゃいけません」

強い日差しが照りつけ、“酷暑日”も観測している今年の夏。晴れ間が広がっていたかと思えば、黒い雨雲が立ち込めてどんよりとしだし、突然雨が降り出す。

このように夏は天気が急変し、大雨に見舞われることがある。大雨の発生回数は、近年増加傾向にある。

夏場に多い大雨。そこには様々な危険が潜んでいる。

オードリー春日は、気象予報士の木原実さんに話を聞きに行った。

春日
「“ゲリラ雷雨”とか“記録的な大雨”、そういう天候が多いじゃないですか」

木原気象予報士
「(気象予報を)40年やっていますけれども、たしかに昔はこんな感じではなかった。大きく変わったのは、短時間に降る雨の量が増えたんですね。短時間で激しく降る」

「たかが雨だからと言ってなめてかかっちゃいけません。人の命に関わることなので、大雨の怖さとか、これをぜひ皆さんに伝えていただきたい」

■大型降雨実験施設 子どもの目線からも危険を取材

オードリー春日は、茨城県つくば市にある国の研究機関の「防災科学技術研究所」に向かった。

その中にある「大型降雨実験施設」では人工的に雨を降らせることができ、土砂災害の実験や、実物大の家を建てた浸水実験など、様々な研究が行われている。

取材に協力してくれたのは大型降雨実験施設研究推進室の室長、酒井直樹さんだ。

春日
「相当広い、デカいですよね。アメフトのフィールドくらいあるね」

大型降雨実験施設の面積はおよそ3000平方メートルと世界最大級。夏休みには子どもが大雨を体験し、防災について考えるイベントも行われている。

今回は子役タレントの松浦絆花(はんな)さん(5)も交え、大雨災害について、子どもの目線でもその危険を取材してもらった。

■“激しい雨”“猛烈な雨”を実際に体験

夏は強い日差しで地表付近の空気が暖められることで、上昇気流が発生。積乱雲が発達しやすくなり、短時間に局地的な大雨が降ることがある。

そんな夏の大雨に潜む3つの危険とは――

酒井室長
「まずは1時間に30ミリの雨から体験してもらおうと思います」

この1時間に30ミリはゲリラ雷雨でよくみられる“激しい雨”。春日も絆花さんも傘をさして雨を体験します。

春日の「大丈夫? 怖くない?」の問いに、絆花さんは「うん」とうなずく。

   ◇

酒井室長
「今度は100ミリでいきます」

続いて、1時間に100ミリの雨を体験。この雨量は実際に2025年に都内で観測されたことがある“猛烈な雨”。すぐに安全な場所への避難が呼びかけられるほどの危険な雨だ。

春日
「明らかに強いな、さっきよりも」
「すごいね、さっきまでと違うね」

■雨の怖さ、子どもの視点と大人の視点の違い

2020年には埼玉県熊谷市で、10分間に50ミリが降ったという記録がある。これを1時間あたりに直すと、1時間に300ミリの雨になると酒井室長は言う。

春日
「300ミリ!」

春日と絆花さんは300ミリの雨も体験する。

春日
「気を付けながらゆっくり行こう。すごいよ、すごいよ!」

「周りの音が聞こえづらくなっている」

絆花さんは300ミリの雨に恐怖を感じたようで、2人は引き返した。

絆花さんは「ちょっと怖かったし、うるさかった」と話す。

春日
「お子さまの視点だと我々(大人)が感じるよりも怖さを感じるかもしれない。下からの地面の跳ね返りの雨で」

■大雨の注意点(1) 聴覚が奪われるということ

大人より背の低い子どもは、地面に近く打ち付ける雨音に恐怖を感じやすいという。

酒井室長は大雨の注意点として、こう話す。
「雨の中を歩く時は、音が聞こえなくなったり、声が聞こえづらくなったりすることが多い。その中を避難していくのは気を付けてほしい」

   ◇

夏の大雨の第1の注意点は『聴覚が奪われる』ということ。

夏に発達した積乱雲がもたらす激しい雨は、大きな雨音を発生させる。車のクラクションも聞こえにくくなるため、交通事故などに注意が必要だ。

春日
「絆花さんがおっしゃったみたいに『怖い』と感じた経験をしっかりと覚えていて、そこから対策を取るということが大事なんですね」

酒井室長
「雨の時大変だったとか、こういう環境の時『怖いな』と思っていることで、安全なところはどこだろうと探す、本能的な動きにつながる」

幼い頃「雨は怖い」と感じることが、命を守る行動につながるという。

■「傘はささない方がいい」…避難は風雨が強くなる前に

さらに夏場の大雨で注意が必要なのが、雨を伴った突風だ。夏は発達した積乱雲に伴い、突風が発生し被害につながることもある。

この大型降雨実験施設では去年、最大瞬間風速25メートルの風を発生させる装置も導入し、突風による被害の研究にも活用されている。

酒井室長
「先ほどは雨だけだったんですが、今度は風が加わりますので、どう体感が変わるか」

「春日なので全然大丈夫だと思いますけど」と言い、春日が1時間に300ミリの雨と、風速10メートルの風を体験する。

春日
「あぁ(風が)来てます! 来てる来てる! これはすごい!」

必死に傘で風をこらえるものの……

春日
「えらいこっちゃ! あ~傘!」

傘がひっくり返り、吹き飛ばされた。

「風吹いてたらとてもじゃないけど、動けない」と足元がフラフラになりながら体験から戻ってきた春日が言う。

酒井室長
「風雨が強い時に避難で外歩くのは危険。避難は風雨が強くなる前にしてほしい」

春日
「(強い風が吹いている時は)傘はささない方がいいかもしれない。危ない、武器というか凶器というか」

暴風で飛ばされた傘は、ガラスも突き破ることもある。

酒井室長
暴風雨の時は、一時避難でも建物、固いコンクリートだったり、頑丈な建物を探して、まずそこに避難するような、そういうことが重要」

■大雨の注意点(2) 風雨を受けた後の体温の低下

さらに、雨と風にさらされた体には意外な危険もある。

「寒くはない」と言う風雨体験後の春日に、医療の現場でも用いられるサーモグラフィーで体の表面温度を測定してみると……

 ◇風雨体験前

 ◇風雨体験後

サーモグラフィーで計測をした日本アビオニクス 植田年昭さん
「明確に下がってますね」

風雨を受けた後は、体の表面温度は低下していた。特に指先の温度が下がり、真っ青になっている。

木原気象予報士
「雨で体が濡れた時に強い風を受けますと、急激に体温を失って“低体温症”になる、そういう怖さがあります」

   ◇

夏の大雨の第2の注意点は『体温の低下』だ。

春日
「自分では寒さを感じていないけども、すぐに体を温めることをしないと危険だということですね」

体が冷えてしまったら、ココアなど温かい飲み物で体の中から温めることも有効だという。

■大雨の注意点(3) 内水氾濫などの浸水被害

夏の大雨の危険、3つめは、都市部でも起きる浸水被害だ。

木原気象予報士
「非常に激しい雨、近年回数が増えていますので、至る所で道路が冠水したり、そういう“内水氾濫”の被害が増えているということが言える」

内水氾濫とは大雨により排水が追いつかず、マンホールなどから雨水が道路や住宅地にあふれ出す現象のことをいう。

夏場のゲリラ雷雨などでは、短時間に排水能力を超える大雨が降ることもある。すると、内水氾濫などの都市型水害が発生する恐れが。

■冠水時の避難の危険性 危険回避方法は?

どんな危険があるのか、簡易プールに濁った水をためて冠水状態を再現したプールの中を歩いてみる。

すると、春日が「何かある」と反応した。濁った水の底には障害物が沈められていた。

酒井室長
「実際にはマンホールみたいな、大きな穴があいている場合もある」

これまで、東京の新宿や神奈川の横浜でも、マンホールのふたが吹き飛んで水柱が上がったり、道路に大きな穴があいたりもしている。

さらに、過去には冠水した道を歩いていた人がふたの開いていたマンホールに落下してしまった事例もある。

そんな危険もある冠水した道をやむを得ず避難する場合には、どう歩けば良いのか?

酒井室長は「手持ちであるような傘とかそういう物で足元を確認しながら行くと、少しでも安全度が高まる」とアドバイスする。

傘などを使って足元を確かめながらゆっくり進むことが危険回避につながる。

■冠水時の避難は長靴× 運動靴を

さらに春日がこの実験で感じたのは、足元の重さだ。

春日が履いていた長靴をひっくり返すと大量の水が出てきた。長靴に水が入っていたことで足元が重くなっていた。

酒井室長
「膝上くらいの水深になると長靴は役に立たない」

春日
「雨が降っているから長靴(を履く)とかじゃないんですね」

水深がひざ丈以上の冠水した道をやむを得ず避難する時には、長靴よりもひもで結ぶ運動靴のほうが歩きやすい。 

■新型レーダーを使用して雨降る前から予測

多発する大雨災害に前もって備える――

防災科学技術研究所では最新の研究も行われている。現在、試験段階なのが新型のレーダーを使って、雨を降る前から捉えるという予測システムだ。

防災科学技術研究所 上席研究員 前坂剛さん
「“ゲリラ雷雨”は名前の通り予測が難しい雨ですけども、そういうものを30分とか1時間とか早い段階から予測することによって、対策が取れるという利点があります」

■大雨知ったら「いち早く対策取って油断しない」

「newsオードリー.」第2弾の大雨の体験取材で春日が感じたことは……

春日
「天気予報とかニュースで災害の情報を知った時は、いち早く対策を取って油断しない! 結構、結構危ないよ」

(2026年8月19日放送「news every.」より)