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 歌舞伎俳優・市川團十郎(48)はこのほど、大阪市内で10月に京都南座で上演する「市川團十郎特別公演」(10月3〜25日)の取材会を開催。「関西の方に勧進帳をご覧に入れるのは意義があると思います」と語った。

 昼の部では「鞘當(さやあて)」、「与話情浮名横櫛」と「勧進帳」を演じる。十三代目團十郎白猿を襲名して初めて南座で成田屋のお家芸「勧進帳」で武蔵坊弁慶を務める。

 また、夜の部では歌舞伎三大名作のひとつ「義経千本桜」の「鳥居前」、女方舞踊の名作「英執着獅子」、歌舞伎十八番「七つ面」を催す。公演の最後には團十郎が息子の市川新之助(13)と「Invitation to KABUKI 歌舞伎の世界」で共演。新之助が歌舞伎解説を行い、歌舞伎十八番の内・荒事 大力天無双「押戻し」も披露する。

 今公演で團十郎にとってうれしいことも。「珍しくせがれが自分から太刀持ちをやってみたいと。勉強したいという意志が芽生えたということ」と古典芸能の伝承を、市川團十郎家の1人として受け止め、舞台に向き合っている息子の成長に目を細めた。

 團十郎は第83回ベネチア国際映画祭のアウト・オブ・コンペティション部門に選出されたドキュメンタリー映画「襲名」(9月25日公開)についても言及。「全く(映画を)見てなかったんです。見せられて、複雑ですね。涙も出たし、こんな思いをさせてしまったんだなとか。こういうふうに乗り越えてくれたんだなとかすごく感動しました」という。

 姉の市川ぼたん(15)が5歳、新之助が4歳の時、母である小林麻央さん(17年死去)が死去。「(新之助が)14歳になることで、人間としても、変わり目、成長期、変声期。考えも大人になる段階で、しっかりと歌舞伎に向き合おうとしている姿勢が心うたれる。彼らは母親が早くに亡くなってるんで、日本全国の皆さんが自分の子供かのように成長を見て、涙してくださる。本人たちもそれを少し自覚し始め、真面目に舞台に向き合っている姿は好感を持っていただいておると思います」と語った。

 今回の南座のロビーでは舞台で使う小道具を手に取れる体験コーナーを企画。また、團十郎が描いた絵、撮影した写真などの展示も予定している。